【1984年式 ホンダ バラードスポーツ CR-X 1.5i Vol.3】

【2】から続く

 オーナーがここまでCR‐Xにこだわる理由は、このクルマのスポーツ性。もともとS12シルビアなどスポーツカーが好きで「SOHCエンジンの究極にチャレンジ」という旗印のもと新開発されたエンジンと、ホンダ独自の新素材「ホンダ・ポリマー・アロイ」によって実現した800kgという軽量ボディーが生み出す強烈な加速性能にほれ込んだからだ。

 そんなオーナーの気持ちを十分に汲み取りレストア作業に打ち込む坂本さんだったが、30年前のクルマのパーツは思うように市場に出回らない。また、出てきたとしても再び錆びてしまう可能性があったため、マフラーは純正と同じ形状でタイコからステンレス製でワンオフ製作した。

 純正オリジナルパーツを重視しつつも、今後長く乗り続けられるよう、現在のレストア技術が惜しみなく投入されたCR‐Xは、まさに新車以上の仕上がり。その美しさはもちろん、欠落していたパーツまでキッチリと揃えられ、ハチマル車世代としてのこだわりを感じさせる完成度になっているのだ。

 再び新車状態のCR‐Xを手に入れることになったオーナー。これからも長く続くハチマル車ライフが、充実したものになることは想像に難くない。


>> 第2期F1参戦期にも使用されていたPGM-FIを搭載したEW型。副燃焼室を備えたトーチ型の新燃焼室を採用した4気筒12バルブエンジン。すべてのパーツを外してオーバーホールしているため、26年も走り続けたクルマとは思えないほどの吹け上がりをみせる。


>> ボンネット裏も新車同様に。もちろん当時の説明書きステッカーなどはレストア後に貼り直されている。


OWNER
このクルマで一緒に北海道旅行する仲のいい夫婦。奥さまは最初レストアに反対だったが、今は心からよかったと感じているそうだ。


1984年式 ホンダ バラードスポーツ CR-X 1.5i
SPECIFICATIONS 諸元
全長×全幅×全高(mm) 3675×1625×1290
ホイールベース(mm) 2200
トレッド前/後(mm) 1400 / 1415
車両重量(kg) 815
エンジン型式 EW型
エンジン種類 直列4気筒SOHC
総排気量(cc) 1488
ボア×ストローク(mm) 74.0×86.5
圧縮比 8.7:1
最高出力(ps / rpm) 110 / 5800
最大トルク(kg-m / rpm) 13.8 / 4500
変速比 1速 2.916 / 2速 1.764 / 3速 1.181 /
4速 0.846 / 5速 0.714 / 後退 2.916
最終減速比 4.428
ステアリング ラック&ピニオン
サスペンション前/後 ストラット / トレーリングリンク
ブレーキ前/後 ベンチレーテッドディスク /
リーディングトレーリング
タイヤ 175 / 70SR13(前後とも)
発売当時価格 138.0万円


【1】【2】から続く