「Preserved Condition 奇跡の1台」 「奇跡の1台」のコーナーでは、完全フルノーマルなのはもちろん、新車当時のコンディションを維持しているクルマを紹介していく。
記念すべき第1回は、不動の人気を誇るS30フェアレディZ。新車時からのワンオーナー車で、実走行7900kmという1台。
しかも、ゴム類やステッカーなどもヤレていない、まさに奇跡の1台だ
【1975年式 日産 フェアレディ Z-L Vol.3】
【2】から続く

「それまで乗っていたGX‐5のほうがよく走ったように思います」と新車当時の印象を語ってくれた。そのため、近所を少し走らせる程度で、雨の日は出さない、走行中にキズをつけない、もらい事故に遭わないよう細心の注意を払っていたそうだ。また、ガレージで保管する際も、カバーをかけず、内部の通気性がよかったこともコンディションを維持するのに貢献しているようだ。

「1989年7月から2011年の22年間は、車検切れの状態で休ませていたんですが、路上復帰させようと思って2011年11月から1カ月かけて整備し、12月9日に車検を受けました。今後のことも考えて、入手できる純正パーツや使用可能なパーツも含め、新しいものに交換しました」とオーナー。29点の新品パーツで整備されたS30Zは、新車当時の状態のままで、再び走り出した。


>>【画像40枚】とても40年前に製造されたとは思えないツヤツヤなボディ。「雨で濡れたのは10回ほど」とオーナー。ワックスがけを怠らず、燃料タンクの後ろ側までワックスで磨き上げるというボディなど


>> ガソリンやオイル、ブレーキ&クラッチフルード、ラジエーターの冷却水などは交換しているが、ウオッシャー液は新車当時のまま。雨の日に乗らないため使うこともなく、交換したこともないそうだ。

>> 吸気系は、キャブのホースとクリップを新品に交換。水色のエアクリーナーケースはレギュラーガソリン仕様で、オレンジ色がハイオク仕様だ。



OWNERS VOICE/新車時にコアサポートを塗装。1万km走るのはいつになる!? 

「納車時にラジエーターコアサポートにサビがあるのを見つけて、シャシーブラックに塗装してもらいました。本来はボディ同色なんですけど」とオーナー。それ以外は、内外装とも新車時のままで、1回も高速道路を走ったこともないそうだ。「走行距離が1万kmを超えるのが先か、寿命が尽きるのが先か考えてます」なんてコメント。風通しのいいガレージも幸運で、新車で購入したS13シルビアもガレージ保管だが、サビが出たそうで、S30Zのガレージ環境が抜群だったようだ。


>> 1975年の購入当時、オーナー22歳のスナップ。

>> 同じような構図で、現在62歳のオーナーとS30Zの記念撮影。

>> 購入当時から使っているキーケースは、黒い部分がハゲたりしているが、キー自体は鍵山や鍵溝に磨り減った形跡はない。

>> 購入時に渡された「S30、GS30型車 取扱説明書」や「整備手帳」などは、愛媛日産の封筒に入れたまま保管している。



1975年式 日産 フェアレディ Z-L(S30)
SPECIFICATIONS 諸元
全長 4115mm
全幅 1630mm
全高 1295mm
ホイールベース 2305mm
トレッド前/後 1355 / 1345mm
最低地上高 150mm
室内長 820mm
室内幅 1390mm
室内高 1075mm
車両重量 1085kg
乗車定員 2名
最高速度 190km / h
登坂能力 sinθ0.46
最小回転 半径4.8m
エンジン型式 L20型
エンジン種類 水冷直列6気筒SOHC
総排気量 1998cc
ボア×ストローク 78×69.7mm
圧縮比 8.6:1
最高出力 125ps / 6000rpm
最大トルク 17.0kg-m / 4400rpm
トランスミッション型式 O.D付前進5段後退 1段、ポルシェタイプ・サーボシンクロ式
変速比1速 3.321 / 2速 2.077 / 3速 1.308 / 4速 1.000 / 5速 0.864 / 後退 3.382
最終減速比 3.900
燃料タンク容量 65L
ステアリング形式 ラック&ピニオン
サスペンション 前後とも独立懸架ストラット式
ブレーキ 前/後ディスク / リーディングトレーリング
タイヤ 前後とも6.45H14-4PR
発売当時価格 131.6万円



初出:ノスタルジックヒーロー 2016年 4月号 vol.174
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1975年式 日産 フェアレディ Z-L(全3記事)

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