2022年7月21日、ホンダは新型「CIVIC TYPE R」を世界初公開した。
コンセプトを先代の「Ultimate SPORT」から引き継ぎ「Ultimate SPORT 2.0」としたように、電動化などは行われず、FFのガソリンエンジン車というパッケージは継続された。

エンジンは引き続き専用の2リッターVTECターボエンジンだが、タービンの形状変更などでより高出力化、フライホイールを軽量化することでレスポンスも向上しているという。

今回、特に目を引くのはデザイン面で、さらにロー&ワイドとなった一方、かなり戦闘的だった前モデルに比べてかなり落ち着いたエクステリアとなっている。


販売開始は今年9月を予定しており、販売店での予約もまもなく開始される。スペック等の詳細については、今後順次公開されていくようだ。

>>【画像20枚】新型シビックタイプRのデザインや装備、そして歴代シビックタイプRを写真でチェック!


CIVIC TYPE R HISTORY

「タイプR」はホンダのハイパフォーマンスモデルに与えられるグレード名で、初めて登場したのは1992年のNSXタイプR。その後95年にインテグラタイプRが登場。
シビックはそれに次ぐ3番目のタイプRとして、97年にEK9シビックタイプRが発売された。
つまり2022年はシビックタイプRの発売から25周年を迎える年ということになる。


EK9シビックタイプR

EK9シビックタイプRは、直列4気筒DOHC VTECのB16B型エンジンを搭載。1.6Lで最高出力185psを発揮するこの自然吸気エンジンを1000kgそこそこの3ドアハッチバックボディに搭載し、FFライトウエイトスポーツとして人気を博した。


EP3シビックタイプR

続いて2001年に登場したのがEP3シビックタイプR。
エンジンはインテグラタイプRにも採用されていた2LのK20A型直列4気筒DOHC i-VTECエンジン。タイプR用にチューニングされており、最高出力215ps(インテグラタイプRでは220ps)を発揮した。


FD2シビックタイプR

3代目として登場したのが、2007年発売のFD2シビックタイプRだ。
ボディが3ドアハッチバックから4ドアセダンに変更となり、ボディも大型化して3ナンバーサイズとなった。ボディ剛性も大幅に向上し、硬い設定のサスペンションも相まってシリーズ「最硬」ともいわれる。
エンジンはEP3タイプRと同じK20A型だが、圧縮比の向上や給排気の見直し、エンジンブロックの変更などもあって、最高出力225psに向上した。


FN2シビックタイプRユーロ

また、欧州向け仕様として、FN2シビックタイプRユーロも発売。こちらは日本仕様のタイプRよりスペックは抑えられていたが、その分価格も抑えられてしなやかな欧州向けの乗り味となり、欧州で人気を博した。日本でも台数限定で販売されている。


FK2シビックタイプR

この3代目タイプRの販売が主に排出ガス規制のために2010年(ユーロは12年)で終了すると、しばらくシビックタイプRは販売が休止された。
5年間の沈黙を破って2015年に登場したFK2シビックタイプRでは、FF車両世界最速を目標に開発が行われた。
エンジンがこれまでの自然吸気からターボのK20C型直列4気筒DOHCターボに変更最高出力は300psを超え、310psに到達している。さらにベースとなるシビックの開発時からタイプRを視野に入れたプラットフォームや5ドアハッチバックボディの設計を行ったことで、ニュルブルクリンク北コースにおいて、FF車の最速タイムを更新し、開発目標を達成している。



FK8シビックタイプR

そして今回の新型タイプRの先代に当たる5代目モデルが、2017年登場のFK8シビックタイプRだ。
FK2の開発からさらに一歩前身し、シビックをベースにするのではなく、シビックの開発と平行し、専用設計で開発されている。エンジンは2LターボのK20Cを制御システムの改良で最高出力を10psアップの320psとし、減速時にエンジン回転数を調整するレブマッチシステムを初採用した。
このFK2でもやはりニュルブルクリンクでのタイムアタックを行い、当時のFF量産車の記録を持っていたVWゴルフGTIのタイムを3秒以上更新した。



そして今回登場する新型シビックタイプRが通算6代目に当たるモデルとなる。
歴代モデルが築いてきたFF量産車最強の地位をさらに確かなものとするのか、その点にも注目だ。