「刺激的な昭和車を、令和な最先端パーツで、より魅力的な存在にする」これが、コモンスナッパーが手がけたケンメリR仕様のコンセプト。荒々しく硬派な容姿と走りのフィーリングを、だれもが楽しめるようにしたイノベーティブなモディファイ。令和の幕開けを告げるにふさわしい、新時代のチューンドをとくとご覧あれ。

【1975年式 日産 スカイライン HT 2000 GT-X Vol.2】

【1】から続く

 2019年1月。令和の時代の幕開けが4カ月後となる時期に、ケンメリのチューニングはスタートした。ボディは、20年ほど前に前オーナーによってレストアされたものを、手を加えずに使用する。ボディカラーも変えず、昭和色の強いソリッドなホワイトをそのまま生かした格好だ。

 エクステリアでは、バラマンディデザインの最新ホイール「ベステル」が、令和の旧車スタイルを色濃く主張するポイント。旧車に似合うクラシカルなデザインを、最先端の鍛造マシニング技術で今風に仕上げた、一歩先を行くアバンギャルドなプロダクツだ。16インチということも、ケンメリR仕様のプレゼンスに負けない存在感。走りに支障をきたさない適度な車高をキープしてスタイリッシュに履きこなす。

「スタイリングだけなら、このホイールを履くだけでも、令和な旧車の雰囲気は出ると思いますわ」

 洗練されたクラシックテイスト。ベステルの魅力は、令和の時代に入り一段と高まると宮本さんは予言する。

>> 【画像36枚】チェーンガイドやテンショナーが不要になるツインアイドラギアなど。フリクションロスを軽減し、同時に正確なバルブタイミングを取れる。油圧や油温の情報は、オイルフィルター取り付け部に装着したオイルブロックのセンサーから得ている。計測誤差が少ない最も確実な方法だ


>> 6連スロットルはイギリスのジェンビー製でφ50mm。インマニ、燃料配管、ファンネルなどがキットになる。ECUはMoTeC M84で制御。あえてキャブっぽいフィーリングに味付けしているところがポイントだ。


>> ダイレクトイグニションはIPのマルチスパーク。低・中回転域では2回点火する新機構を搭載する。システムはEJ20型用を流用し、アダプターはワンオフ。


1975年式 日産 スカイライン HT 2000 GT-X(KGC10) SPECIFICATIONS 諸元
■️ エクステリア:GT-R仕様(グリル、エンブレム、フロントスポイラー、
オーバーフェンダー、リアスポイラー、リアガーニッシュ)、
マーシャル製ヘッドライト
■ エンジン:L28型改3.0L仕様(ボアφ89.5mm、ストローク83mm)、
N42ヘッド(2mm面研)、ASW製75度カム/バルブスプリング/
φ89.5mm鍛造ピストン/コンロッド、64チタンリテーナー、
亀有製アイドラギア
■ 吸気系:JENVEY製φ50mm(スロットルボディ、インマニ)
■ 排気系:メインφ80mmマフラー(テールφ60mmデュアル)
■ 点火系:IGNITION PROJECTS製マルチスパーク
■ 制御系:MoTeC M84
■ 冷却系:3層真ちゅうラジエーター
■ 駆動系:OS技研製ツインプレートクラッチ、LSD
■ 燃料系:ノーマルタンク加工インタンクポンプ仕様、
HOLLY製ハイドロマット
■ サスペンション:カンデン製サスペンションキット
 (F)8kg/mm (R)20kg/mm、ウレタンブッシュ
■ インテリア:ナルディ製ステアリング(チタンピアスボルト)、
純正メーターLED化、STACK製追加メーター(タコ、A/F)、
4点式ロールバー
■ タイヤ:KUMHO V700(F)215/45R16 (R)245/45R16
■ ホイール:BMD bester(F)16×8.5J -16 (R)16×10J -39




【3】に続く