「第43回日本アカデミー賞」の授賞式が6日、都内で行われ、6部門で優秀賞を受賞していた「新聞記者」(藤井道人監督)が最優秀作品賞を受賞した。

 同作は東京新聞記者・望月衣塑子氏の同名ノンフィクションが原案。政治権力の闇に迫ろうとする女性記者と、理想と現実の狭間で揺れる若手エリート官僚の対峙を描いた社会派エンターテインメントで、最優秀作品賞に加え、シム・ウンギョンが最優秀主演女優賞、松坂桃李が最優秀主演男優賞を受賞した。
 「独立系の配給会社の作品としては、06年度の『フラガール』以来の受賞。大手映画会社の“独占状態”だった日本アカデミー賞に、風穴を開けることになった」(映画ライター)

 授賞式開催前には、何冠獲得なるかが注目されていたのが、昨年公開され、社会現象となるブームを巻き起こした「翔んで埼玉」。優秀主演男優賞のGACKT、優秀主演女優賞の二階堂ふみなど、最多の12部門で優秀賞を受賞。配給は大手映画会社の東映で、興行収入37.6億円のうち、10億円以上を埼玉県で稼ぎ出していた。
 注目の結果だが、最優秀監督賞を武内英樹監督が受賞。自身初の受賞に、武内監督は「取っちゃいけない作品が取っちゃったな…」と恐縮した。「埼玉の733万5千人の県民の皆さん、映画を応援してくれて、温かく見守っていただいて、ありがとうございました」と、県民に向けて感謝のスピーチを送った。

 ほかに脚本賞、編集賞の3部門で最優秀賞を受賞。ちなみに、最多受賞は助演男優賞(吉沢亮)と助演女優賞(長澤まさみ)、撮影賞、美術賞の4部門で最優秀賞を獲得した「キングダム」だった。
 「先月、製作したフジテレビ系で地上波初放送され、16.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)の高視聴率を記録した『翔んで埼玉』だったが、『日本アカデミー賞』は毎年日本テレビ系で放送。なので、なかなかフジ製作の作品は主要部門の賞を取りにくい。そこで、今回の結果はある程度予想できた」(映画担当記者)

 3部門の受賞は大健闘だったようだ。