霜降り明星の芸人人生は、「M-1グランプリ2018」の優勝で一変した。粗品&せいやはいまだに、テレビやラジオ、イベントやCMにと引っ張りダコ。今年1月期には、せいやが「テセウスの船」(TBS系)、粗品が「絶対零度〜未然犯罪潜入捜査〜」(フジテレビ系)の連続ドラマにそろって出演。M-1史上初の平成生まれ・20代コンビは、歴代王者で類を見ない活動の幅の広さだ。

 この世代は「お笑い第7世代」とくくられているが、命名したのはせいやだ。深夜のラジオ番組で「世代+数字」という安易な発想を口にすると、ネットで拡散。またたく間総称されることになり、せいやが同世代のパイオニアのごとく仕立て上げられた。

 M-1王者となった翌19年には、有名テレビ番組を中心に307本も出演(ニホンモニター調べ)。現在、その道筋を全速力で駆け抜けているのは、19年度キングのミルクボーイだ。そんな新旧M-1王者が、テレビ朝日系の深夜番組「霜降りバラエティ」で対面した。番組名から推測される通り、霜降りの冠。19年4月期にスタートした、東京進出後初の在京キーレギュラーだ。

 3月13日と20日の2週にわたって、王者対談が実現。ミルクが“先輩”霜降りに、テレビ業界で生き抜くために疑問や悩みを打ち明けた。2週目の後半の肝となったのは、2組による本邦初公開の「深夜ネタ」。18禁で濃密度100%のアダルト漫才は、深夜2時台だからこそ実現した。

 先制はミルク。登場後のツカミで内海崇が「ありがとうございます。いま、巨大な電マをいただきました」と言えば、相方の駒場孝が客席からプレゼントを受け取るジェスチャー。本ネタでは、「おかんが好きな体位があるらしいけど、忘れてもうた。女と男が向かい合って、男が女と担ぎ上げるアクロバティックな体位や言うねん」(駒場)、「駅弁やないか」(内海)と、おなじみの“行ったり来たり漫才”だ。
 ここからは内海の“口撃”が止まらない。「駅弁は2回戦目の中盤に、ヤレたらヤルもの。駅弁は(男の)首とチ○コが折れそうになる。ヤル体位じゃない、観て楽しむ体位。電気を消してヤッたら、意味がない。そもそも好きな女の子にはやらん」

 さながら、内海の実体験。後攻の霜降りも、負けていない。設定は彼女と行くラブホテルで、「世界の射精から」、「ちんぽブラリ途中下車の旅」、「人のセックスを笑うな」など、耳なじみのある番組・映画名で粗品がツッコんでいく。持ち時間の半分は、せいやがゆっくり腰を動かしている。

 ローカル番組、深夜ラジオ、ネット番組ではハメを外し、コアなファンを獲得している売れっ子の芸人は少なくない。爆笑問題やオードリー、ナインティナインやバナナマン、おぎやはぎや山里亮太(南海キャンディーズ)は、著しい振れ幅の持ち主だ。ドエロ漫才という禁断の木の実に手を伸ばした霜降り、ミルク。メジャーへの階段を上っている証拠といえよう。
(伊藤由華)