松竹は今月1日、11月11日から福岡・博多座で「市川海老蔵特別公演」(同25日まで)を開催すると発表した。
 各スポーツ紙によると、海老蔵は同劇場で、今年2月26日から3月1日まで公演を予定していたが、コロナ禍で同27日から中止に。

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 海老蔵は、1日更新のブログで11月の博多座での公演を告知するとともに、「なんとか博多座で楽しみにされていた方々に、その思いを伝えなくてはと思って、このような形になりました」とつづった。

 また、松竹は、11月以降に各地で予定していた「十三代目市川團十郎白猿襲名披露」について、全公演の延期を正式に発表した。
 「さすがに襲名披露公演は、海老蔵にとっても松竹にとっても莫大な収入が期待できる。当初、今年5月から7月に予定されていただけに、すでに準備も終えておりかかった経費も莫大。そう簡単に中止を決断することはできない」(演劇担当記者)

 一部報道によると、海老蔵は7月2日、松竹の社長と面談し、コロナによる歌舞伎俳優の窮状を直訴したというが、それに及んだ背景にあったのは、松竹が決定した給与補償。
 海老蔵は「これでは役者が生きていけない」と詰め寄ったものの、社長は「それは知らない。歌舞伎をやると赤字になるから」と回答し、交渉は決裂。

 その1件もあってか、東京・歌舞伎座での5か月ぶりの再開公演となった「八月花形歌舞伎」には、松本幸四郎、中村勘九郎、市川猿之助、片岡愛之助らが出演したが、海老蔵の名前はなく、チケットの売れ行きは苦戦を強いられてしまった。
 「海老蔵は父親の莫大な借金を肩代わりしてもらった恩義が松竹にある。一方、松竹は海老蔵がいかに集客力があるかを思い知らされたことから、博多公演の開催を決定。7月の一件後、多少は歩み寄ったのでは」(同)

 歌舞伎界における海老蔵の影響力は絶大だったようだ。