26日に行われたスワローズとの最終戦。ベイスターズが勝てばスワローズの優勝は持ち越しになるが、スワローズ勝利で2位のタイガースが敗れると、目の前で歓喜の瞬間をホームグラウンドで見せつけられるというシチュエーション。胴上げ阻止に向け復帰後抜群の安定感を誇るエース・今永昇太をマウンドに送り込んだが、まさかの乱調で3回5失点KO。打線もスワローズの小刻みな必勝リレーの前に1点しか奪えず完敗した。

 この時点ではマジック対象チームのタイガースはまだ試合中のため、スワローズの優勝はまだ確定しておらず、横浜スタジアムでは甲子園の試合を流す異例の状況。興味のないベイスターズファンは帰路についてもおかしくなかったが、この日はホーム最終戦。試合後にイベントを楽しみにしていたファンは、席を立つに立てなくなってしまった。結果はタイガースの敗戦でスワローズ優勝が決定し、両チームのファンが見守る中、高津臣吾監督がマウンド付近で5回宙を舞った。

 横浜スタジアムでのセ・リーグ優勝は、1978年の開設以来今回で9回目。ブレイクダウンしていくと、田尾安志氏の5打席連続敬遠で物議を醸した1982年のドラゴンズに始まり、エース・北別府学氏を含む4本柱とルーキー・小早川毅彦氏らが活躍した84年カープ、日本シリーズで3連敗から大逆転日本一を果たした89年ジャイアンツ、マシンガン打線&大魔神で圧倒した98年ベイスターズ、若松勉監督の「ファンのみなさま、おめでとうございます」発言が飛び出した2001年スワローズ、落合博満監督最終年となった11年ドラゴンズ、菅野智之&阿部慎之助が無双した14年ジャイアンツ、3度目の原辰徳政権でいきなり結果を出した19年ジャイアンツ、そして今年のスワローズとなっている。例外ながら東京オリンピックでもソフトボールと野球が金メダルを獲得しており、合わせて今年3度目の胴上げ球場でもある。

 屋外球場のため雨天中止分の試合が10月に組み込まれることを加味しても、最近はかなりの頻度で優勝が決定している横浜スタジアム。しかもベイスターズの優勝は一度だけで、ほぼ引き立て役となっている。人がいいと言われるベイスターズファンも、敵チームファンに「おめでとう」と言い続けるのももう限界だろう。来年こそ番長監督が歓喜の輪の中心にいることをファンは祈っている。

取材・文 ・写真 /  萩原孝弘