9年目の右腕・平田真吾の輝きが増している。2013年のドラフトでHonda熊本から2位指名で入団し、中継ぎ専門でチームに貢献。しかし2019年、一軍登板はわずか8試合、防御率9.31と不本意な成績に終わったこともあり、その年のオフにオーストラリアで武者修行を敢行。もくろみ通りツーシームを会得したことが大きく見事に復活を遂げ、20年には待望の初勝利を含む43試合、昨年は初セーブをマークし38試合登板と、ブルペンに欠かせぬ存在となっていた。

 昨年オフに右肘のクリーニング手術を受けたこともあり開幕一軍は逃したが、4月23日には一軍登録されいきなり登板。翌日には一打サヨナラのピンチを切り抜けホールドをマークするなど28日までに4登板とフル回転して奮闘した。

 5月5日には5回、リードしながらゲームの行方を大きく左右する場面でマウンドに上がり、1回2/3を無失点。最後は振り逃げで左腕の砂田毅樹にスイッチした経緯もあり、自身2度目の勝利投手となっていた可能性もあった。

 7日は9回同点の1死一、二塁の大ピンチに登板し、會澤翼をレフトフライ、松山竜平には決め球にカーブを選択し見逃し三振と大きな仕事を成し遂げた。三浦大輔監督からも「出た試合はしっかりと抑えてくれていますし、出ない試合であってもカバーでブルペンで待機してくれている」と評価されており、日に日にしびれる場面での出番が増えてきている。

 ここまで7試合登板で無失点。ツーシームとスライダーの“対”になるボールのコンビネーションが投球の約70%を占め、ストレートの最速も148キロと威力十分。被打率は.192、奪三振率は10.80、1回当たりに許すランナーの数を示すWHIPは0.75と、各項目とも安定した数字を残している平田。勝ちパターンで投げる三嶋一輝が抹消となったこともあり、さらに厳しい状況のブルペン陣の中、キラリと光るいぶし銀の存在がより一層輝きを増していく。 
 
取材・文・写真  /  萩原孝弘