2019年のプロ入りから野手としてプレーしていたが、今季は投手としても2試合で起用されていたプロ4年目・22歳の根尾昂。立浪和義監督の意向で投手に本格転向することを複数メディアが報じると13日夜〜14日早朝にかけ、ネット上のファンを騒然とさせた。

 各報道によると、立浪監督は昨秋キャンプから野手成績次第では投手転向の可能性があることを根尾に伝えていたという。根尾は「『よしやるか!』という感じ」と素直に受け入れている様子だというが、ネット上には「プロ入りからまともに投げて無いのに急にやらせるのはおかしい」などと批判も相次いだ。

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 立浪監督の選手起用が物議を醸したのは今季これが初めてではない。5月4日・DeNA戦では、4回裏に平凡な遊ゴロを取り損ね内野安打とした正遊撃手・京田陽太を5回表に途中交代。その後、試合を終え応じた取材の中で「二軍でやり直してこいと、今日は途中で代えました」、「こっちも気を使って何とかさせようとやってはいたが、もう戦う顔をしていないんで外した」と交代後そのまま二軍に強制送還したことを明かした。

 京田は同戦終了時点で「.157・2本・7打点」と打撃不振を極め、守備でも軽率なミスが出たため集中力を欠いていると判断したと思われる立浪監督。ただ、ネット上には納得の声以上に「精神論を振りかざすな」といった批判が噴出。京田本人にとっても「戦う顔をしていない」発言はかなり強烈に聞こえたようで、約1か月ぶりに一軍に合流した6月16日の報道では、全体円陣の際に「戦う顔をしてなかったら皆さん言ってください」と自虐のようなコメントを口にしたことが伝えられている。

 5月24日・西武戦では、三塁が本職の高橋周平を突然遊撃スタメン起用したことが物議を醸した。立浪監督は前述の京田を二軍降格とした後、しばらくは控え遊撃手・三ツ俣大樹を遊撃スタメンとしていた。ところが、21日・広島戦5回裏、2014年シーズンを最後に遊撃守備に就いていなかった高橋を突然遊撃で起用。高橋はブランクの影響からか失点につながる失策を犯したが、にもかかわらず立浪監督は3日後の西武戦でも高橋を遊撃でスタメン起用した。

 新型コロナ感染から同日に復帰した三塁手・石川昂弥と同時起用するためと意図を語ったが、打線強化以上に守備面のデメリットが大きいと不安視された立浪監督の高橋の遊撃起用。高橋が24日の試合で失策を喫したためこのまま不安的中かと思われたが、石川が同日27日・オリックス戦で左膝を故障し長期離脱することになったため、高橋はこの試合の途中から本職の三塁に帰還している。

 根尾の投手転向直前まで問題視されていたのが、打撃不振を極めていた福留孝介の重用。今季の福留は開幕から主に代打要員として起用されたが、4月終了時点で「13打数無安打」と音なし。ファンの間ではこの時点で二軍降格を求める声が少なからず挙がっていた。

 ただ、立浪監督はその後も福留を二軍降格とはせずに代打起用を継続。しかし、交流戦が終了した6月12日終了時点で「23打数1安打(.043)」と一向に結果は出ず、「0割打者をいつまで使う気だ」、「わざと負けようとしてる?」とファンの怒りも日に日に増大。こうした声もあってか、翌13日にようやく登録を抹消している。

 今季は就任1年目だが、「経験不足としても酷すぎる」と物議を醸すほど不可解な選手起用が頻発している立浪監督。中でも根尾の投手転向は断トツで波紋を広げているが、本人やチームにどのような結果をもたらすのだろうか。

文 / 柴田雅人