2023年春、第5回ワールドベースボールクラシック(以下=WBC)の侍ジャパンの“サプライズ・メンバー”は、大谷翔平だけではなさそうだ。

 去る7月2日、栗山英樹監督がハーレム国際大会(7月8日開幕)に出場する「大学代表チーム」を激励した。その後、栗山監督は記者団にトップチームである侍ジャパンの選手構成について聞かれたが、「白紙のまま、ここまで来るとは」と笑い、シーズン終了後に検討すると伝えていた。

 その言葉の通りなのだろうが、同日、侍ジャパンのメンバー選出に影響を与えそうな“ルール変更案”がNPBにも伝えられた。今夏のU-12大会で「大谷ルール」が採用され、大きな混乱がなければ、「来春の第5回WBCも」の流れが見えてきたのだ。

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 「今季からメジャーリーグの指名打者制(DH)に関するルール変更が行われました。先発投手が降板後も指名打者(DH)として試合に出続けることが可能となりました。この新ルールの恩恵を受けたのは、エンゼルスの大谷だけですが」(米国人ライター)

 国際大会におけるルール変更を伝えてきたのは、世界野球ソフトボール連盟(WBSC)。 WBCの主催はメジャーリーグ機構と同選手会が共同経営するWBCインクだが、WBSCとは良好な関係にある。

 「過去、球団経営陣はトップ選手のWBC出場に難色を示してきましたが、一連の新型コロナウイルス禍で無観客試合も余儀なくされました」(現地記者)

 その赤字を補填するためにも、WBCを盛り上げなければならないのだ。

 「来年春はトップ選手の派遣を認めるのではないか? 今回のルール変更は、人気の大谷のWBC出場を見越してのことでは?」(前出・米国人ライター)

 また、今回のルール変更とは別に、こんな情報も囁かれていた。ダルビッシュ有の代表復帰説だ。
 「2018年2月、カブスと6年の長期契約を結びました。パドレスにトレードされた時、その契約も引き継がれています。一時期、23年シーズンでその契約が終了したら、再契約しないと言っていたんです。家族との時間を優先したいから、と。日米のファンが辞めないでくれとエールを送り、『検討中』と言葉を濁すようになりましたが」(球界関係者)

 今年8月、36歳になる。現役を続行したとしても、“思い出作り”として、「23年春は代表に立候補してくれるのではないか」との見方もNPB側には出ているという。

 ダルビッシュ、大谷の二枚看板が揃えば、「世界一奪還」は決して夢ではない。大谷が「投手兼DH」で4番に入る新打線も考えられる。

 「栗山監督を代表チームの指揮官に選んだのは、大谷の招集を見越してのこと。NPBは『エンゼルスと出場許可の交渉をしなければならない』と覚悟していました。でも、米球界側からルール変更を知らせてきました」(前出・同)

 23年と言えば、その年で大谷とエンゼルスの契約はいったん満了する。米メディアは「新年俸は60億円」と予想しているが、侍ジャパンでの活躍と「世界一」の称号が加われば、その額はさらに跳ね上がるはずだ。

 ダルビッシュと二刀流の共演。国際大会における大谷ルールの採用は、侍ジャパンにとって追い風となりそうだ。(スポーツライター・飯山満)