前半戦、オールスターを消化し、7月29日から後半戦の戦いに突入している今季のプロ野球。セ・リーグはヤクルトが首位を快走する一方、パ・リーグは日本ハム以外の5球団の順位が1〜5位の間で頻繁に入れ替わる混戦模様となっている。

 今季は2019年以来3年ぶりに観客の人数制限なしで行われるなど、球場にはコロナ禍以前の活気が徐々に戻りつつある。ただ、久々の現地観戦でテンションが高まり過ぎてしまったのか、上半期の試合では一部ファンによる問題行動が頻発している。

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 4月6日に甲子園で行われた阪神対DeNA戦では、複数のファンがルール違反を犯し物議を醸した。同戦は延長11回裏まで「1-1」と互角の勝負が続いていたが、12回表にDeNAが一挙5得点を挙げ勝ち越し。ただ、最後まで諦めるなと選手を鼓舞する意図があったのか、その裏にスタンドのファンの一部がライトを点灯させたスマホをグラウンドに向け左右に振る行為を始めた。

 2005年12月にNPBや12球団が設けた『試合観戦契約約款』には、甲子園を含めた各球場での「フラッシュ、光線、その他これらに類するものを使用した試合妨害の虞のある行為」は禁止行為と明記されている。同戦でも2死後に球審が一度試合を止め、「試合進行の妨げになりますから、携帯電話のライトの点灯はおやめください」と注意する場内アナウンスが流されたが、ネット上には「ルール違反で試合中断させるのは論外」と批判が相次いだ。

 6月26日に楽天生命パークで行われた楽天対西武戦では、西武・オグレディのプレーを観客が妨害し話題となった。「0-2」と楽天2点ビハインドの6回裏。左翼手のオグレディは先頭の茂木栄五郎が放った力ないフライを追い、左翼側ファールゾーンのフェンス際で捕球体勢に入る。ところが、フェンス際の座席に座っていた観客が身を乗り出し、オグレディが待ち構えていた打球を先に捕球してしまった。

 まさかの“横取り”を受けたオグレディは両手で頭を抱えるジェスチャーを見せたが、一連の様子を見ていた三塁塁審はアウトと判定。その後「観客の妨害があったのでアウトとして、1死走者なしで再開します」と説明の場内アナウンスが流れた後試合は再開されたが、ファンの間では「下手に取りこぼしてオグレディが怪我したら責任取れるのか」などと苦言が上がった。

 7月26日に松山坊ちゃんスタジアムで行われたオールスター第2戦では、ソフトバンク・柳田悠岐のヒーローインタビュー中に執拗なヤジが飛び問題視された。同戦で決勝本塁打を放った柳田は一発を狙っていたのかとインタビュアーから質問され、「いや、狙ってはないんですけど…」と答えようとする。その直後、スタンドから「狙っとったでしょ〜?」と突然ヤジが飛んだ。

 これを受け柳田は「はい、狙ってました」と反応しスタンドからは拍手が起こったが、ヤジを飛ばしたファンはこれで舞い上がってしまったのか、この後も柳田に「狙っとったでしょぉ〜!?」と同じヤジを繰り返し、インタビュー中に名前が出た日本ハム・清宮幸太郎に対し「きっよっちゃん! きっよっちゃ〜ん!」と大声を張り上げるなどやりたい放題。ネット上には「どこの球場でも禁止されてるのに大声でヤジ飛ばし続けるって何考えてんだ」と批判が噴出したが、中には「下手に反応したのが逆効果だった」と柳田を責める声も散見された。

 目に余る行動で他ファンのひんしゅくを買う一部観客が相次いだ上半期のプロ野球。下半期はなるべくこのような問題行動が出ないことを願うばかりだ。

文 / 柴田雅人