27日に行われ、オリックスが「6-4」で勝利した日本シリーズ第5戦・ヤクルト戦。「2番・二塁」で先発したオリックスのプロ8年目・32歳の西野真弘の走塁を巡る判定がネット上で物議を醸している。

 問題となっているのは、「3-4」とオリックス1点ビハインドで迎えた9回裏1死二塁でのこと。打席の西野はヤクルト守護神・マクガフを強襲するゴロを放ったが、マクガフは打球処理に少しもたついたことで焦ったのか、直後の一塁送球を右側に大きくそれる悪送球としてしまう。これにより二走・安達了一は一気に本塁に生還。一塁に頭から滑り込んだ西野もすぐに立ち上がり二塁を狙った。

 ただ、西野はこの直後、二塁への走路をふさぐように立っていたヤクルト一塁手・オスナと接触。これにより二塁進塁はできなかったが、審判は走塁妨害を適用して二塁進塁させることはせず、1死一塁のまま試合を再開。直後には中嶋聡監督から抗議を受けるも特に判定は変えなかった。

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 野球規則では直接プレイが行われていない走者と守備選手の接触について、「すべてのプレイが終了するまで試合は続けられる。審判員はプレイが終了したのを見届けた後に、初めて〝タイム〟を宣告し、必要とあれば、その判断で走塁妨害によってうけた走者の不利益を取り除くように適宜な処置をとる」と定められている。今回の場面では一塁塁審が接触直後の西野を指さす様子がリプレーに映っていたが、これを踏まえるとオスナの接触による走塁妨害自体はとったが、仮に接触がなくても二塁には行けなかったと判断し一塁にとどめたようだ。

 しかし、西野の一塁到達タイムが約4秒、ヤクルト右翼手・丸山和郁が悪送球を捕球するまでの時間も約4秒とほぼ同じだったこともあり、ネット上には「ルールに沿った判定なのは分かるが今一つ腑に落ちない」、「丸山の二塁送球の時間も加味すると、西野は十分二塁に行けてたと思うんだけど」、「西野は鈍足じゃなくむしろ俊足の部類なんだが…塁審は西野のこと舐めすぎでは?」、「判定もそうだけど、その後説明が特になかったのもムカついた」といった批判が寄せられた。

 二塁進塁が認められなかったことに不満を抱いたファンが多い中、一部からは「オリックスに劇的勝利をもたらした好判断だった」という指摘も上がっている。同戦は1死一塁からの試合再開後、3番・中川圭太が空三振、4番・吉田正尚がサヨナラ2ランという流れで決着。ただ、仮に西野の二塁進塁が認められていた場合、2死二塁で打席が回る吉田は申告敬遠を食らっていた可能性が高かったため、結果的には一塁にとどめた審判の判断は大正解だったと捉えているオリックスファンも少なからずいるようだ。

 物議を醸す判定がありながらも、27日の試合を制しシリーズ成績を「2勝2敗1分」と五分に戻したオリックス。第5戦でついた勢いを次戦以降も活かすことはできるだろうか。

文 / 柴田雅人