地元で愛される「ご当地スーパー」。ご当地の味を目当てに、県外からも人が訪れ“観光地化”しているスーパーもあるんです。「ご当地スーパー」の魅力を取材しました。

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創業123年。神奈川県にある「スズキヤ」。漁港直送の新鮮な魚など、地元・神奈川の食材が並んでいます。

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お客さん

「近くのおすし屋さんよりスズキヤさんの方がおいしくて。スズキヤで育ちました」

中でも、地元住民やみつきの味が…

スズキヤ

「当社の自家製のおつまみ煮豚。逗子のふるさと納税の返礼品にも選ばれていて」

自社工場で豚ロース肉をコトコト煮て、柔らかく仕上げた自家製「煮豚」(100グラム当たり367円)。この味を求め、総菜売り場は朝からずーっと大にぎわい。

お客さん

「主人用、飲み用、つまみ」

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全国ご当地スーパー協会は先日、ご当地の食を競うグランプリの結果を発表しましたが、この煮豚が入賞しました。

このグランプリ、地元発祥や地域限定のスーパーを対象としていて…。

地元の漁師

「スズキヤさんで魚をとってくれていて、コチの仲間なんですけど」

──こんなすぐ届く?

地元の漁師

「地元だから」

ご当地スーパーは、地元の食材をPRする“道の駅”的な役割も。

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記者

「お客さんが買ったものをお店の人が詰めている。優しいサービスですね」

地元に寄り添うのも“ご当地スーパー”の魅力です。

地元住民(90代)

「本当にここ助かってね、励まされてね。もうここで気力をもらって帰るって感じ」

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創業53年。埼玉県春日部市にある「みどりスーパー」。

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家族経営の小さな店なのに、ご当地スーパーグランプリの“常連”なんです。

お客さん

「ネーミングセンスが全部おもしろい。かわった商品がいっぱいあって」

「埼玉県人にはそこらへんの草でも食わせておけ!」という映画のセリフから、「そこらへんの草天丼」(334円)を発売。

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その自虐さが話題となり「そこらへん」シリーズを展開。今年も「そこらへんの伝説のキングカツ煮玉」(257円)が入賞しました。

また、プリンが丸ごとひとつのった「そこらへんのプリンパン」(264円)は、閉店した地元の店の味を“復刻”させました。

これらの総菜を生み出しているのが、総菜部の部長、長女の河内みどりさん(58)。「そこらへん」といいながらも…。

総菜部部長 河内みどりさん(58)

「そこらへんのたまごです。そこらへんの水と草を食べて育った、そこらへんのおいしい、そこらへんのたまごになります」

地元の食材に強いこだわりが。地元住民に少しでも安く提供するため…。

総菜部部長 河内みどりさん(58)

「今年から自分で草も育て始めた。ケールです。ここまですくすくと育ちました。これも立派な草天丼になれると思う」

総菜に使う草を、自分でも栽培することに。さらに、今週は暑いため…。

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総菜部部長 河内みどりさん(58)

「こちらはもちろんタダ。うちでお買い上げいただいたお客さんは1杯。体をクールダウンして帰ってほしい。黄色と青をあわせて“草氷”」

──みどりスーパーだから。タダでいいのか?

総菜部部長 河内みどりさん(58)

「この暑さで、来てもらえるだけでありがたい」

“海なし県”の埼玉なのに…。

総菜部部長 河内みどりさん(58)

「さばいたお魚のあら汁。埼玉テイスティング。これも無料。けっこう高級なタイとかヒラメとかもある」

メニュー開発に調理に接客と、ただでさえ忙しいのに…。

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総菜部部長 河内みどりさん(58)

「高齢のお客さんだと、荷物重すぎちゃって持って帰れない時はすすんで持っていってあげる。生きて来てくれるだけでありがたい。『また来てよ〜』みたいな感じで」

そんな、みどりさんの“草の根運動”が実を結び、みどりスーパーを旅行の行き先に組み込んだバスツアーがあるほど。観光地化しているのです。

お客さん

「ただのスーパーに行くのとは違う。ご当地ならではの楽しみがある。草があればそれでいい」

総菜部部長 河内みどりさん(58)

「ありがたいです」

お客さん

「こちらこそいつもありがとうございます」

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“ご当地スーパー”が、地域を元気にする力になっています。