深刻な病床不足の影響は、新型コロナウイルスの患者以外にも及んでいます。小池都知事が“実質的な専用病院にする”と表明した都立広尾病院。ここでの出産を来月に控えていた女性も、転院を余儀なくされています。

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来月出産予定の妊婦「『えっ』ていう驚き。すごくショックで、もう何が起こったのか、これからどうしたらいいのか分からなくて、パニックになった状態で」

おなかに手をあてる、26歳の女性。出産予定日を来月に控えていますが……

来月出産予定の妊婦「不安で不安で、ただただ不安で仕方がない。悲しい状態」

こぼれるのは、困惑や不安の思いばかり。そのワケは。

来月出産予定の妊婦「『広尾病院で出産ができなくなった』と」

出産するはずだった都立広尾病院から先週、ほかの病院に移るよう求められたといいます。

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出産直前、突然言われた、病院の変更。原因は、深刻な病床不足です。

東京都・小池知事「病床がひっ迫している状況で、都立・公社、それを実質的な専用病院にする」

都内では、入院患者数が13日時点で3266人。病床使用率はすでに8割を超えているのに加え、入院・療養先を探す人も6546人に上り、病床の確保は急務です。

そこで東京都は、都立広尾病院・公社荏原病院・豊島病院の3つを実質的なコロナ専用病院にすることで、都立・公社病院での新型コロナ病床を現在の1100床から1700床に増やす方針です。

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コロナ病床確保のため、出産間近に転院を余儀なくされる妊婦。難病を抱えた幼い子供がいるため、自宅に近い広尾病院での出産を望んでいました。

来月出産予定の妊婦「できるだけ(子供の)近くにいたい。ちょっとしたストレスでも(子供の)発作が起きてしまうので、遠くの病院になると、何かあった時に手遅れになった状態でしか会えなかったりとか。できれば広尾病院で産みたかった」

広尾病院などでは現在、転院の調整を進めていますが、女性の転院先は、まだ決まっていません。

来月出産予定の妊婦「たぶん何人もの妊婦さんたちが転院しなければいけない状態で。『なんで私たちが(病院を)移らなければいけないんだろう』って。不安でいっぱい」