現地時間7日に行われたウエスカvsエイバルは1−1のドローで勝ち点1を分け合った。両チームには岡崎慎司、乾貴士と武藤嘉紀がそれぞれ所属している。しかし負傷から回復し、戦線復帰が予測された岡崎はこの日メンバー外。リーガ初となる日本人3選手の同時出場はならなかった。

 ただエイバルでは乾が先発出場し、武藤も後半から途中出場するなど、出場機会を得ている。また、試合前の会場では“ほっこりシーン”もあったという。試合撮影で足を運んだ現地日本人フォトグラファー中島大介氏のオリジナル写真を掲載する(※NumberWeb以外のサイトの方は関連記事「【新着写真】岡崎に“友情の平手打ち”する乾&神トラップ、岡崎と武藤の“ロシアW杯組”の嬉しそうな再会を見る(計14枚)」よりご覧ください)。

(1〜3)試合前、乾が岡崎にまさかの……

 エイバルの先頭でアップに飛び出してきたのは乾。一方でベンチ外の岡崎はスタンドでの観戦となった。

 アップの最後には細かいステップを踏んでから、ロッカールームにダッシュで戻っていくという。ちなみに「マドリー時代のC・ロナウドも同じようにダッシュでロッカーに戻っていきました」と中島氏は撮影時の経験談を教えてくれた。

 なおアップの終わりのこと。「お互いに近づいた……と思ったら、乾選手が“平手打ち”。ベンチ外になった岡崎選手に対して“なにやっとんねん”的な、愛ある檄を飛ばしているのかな!? と想像してました」(中島氏)。年齢が2つ違いの2人は以前から仲睦まじい関係で知られるが、それを象徴する1枚と言えるかも?

(4〜9)トップ下に入った乾、監督は半袖

 リーガ初の日本人3選手の共演も期待されたこの試合だったが、スターティングメンバーはエイバルの乾のみだった。今シーズン未勝利のウエスカは、キックオフ前にサブメンバー、ベンチ外の岡崎やスタッフなど全メンバーで気合の円陣を組んでいた。

 この日、乾は珍しくトップ下の位置でキックオフ。左サイドハーフは19歳のブライアン・ヒルが務めた。激しいポジション争いは、どこのクラブにも存在する。

 トップ下に入った乾。ボールロストからピンチを招いた場面では「メンディリバル監督から“Taka!”と大きな声が飛ぶ場面も何度かありました」(中島氏)。11月となったが、メンディリバル監督は半袖の熱血ぶりである。

 その一方で、元バルサのサンドロ・ラミレスのシュートチャンスに体を寄せるなど、乾は守備面での貢献も見られた。

 副審はインターカムを装着して試合に臨んでいる。この試合でも主審が迷いなくPKの判定を下したシーンがあったが、VARでキャンセルとなった。

(10〜13)武藤への指示、絶妙トラップ、3人で……

 武藤が途中出場してからは、乾が武藤に日本語で前線からのプレスに関しての細かいポジションを指示する声が聞こえる場面があったという。「1つのチームに日本人が2人いて、コロナでの無観客試合だから、選手の声が聞こえる。珍しいシーンでした」(中島氏)。

 なお武藤は前線からのプレス、クロスへの飛び込みなどに体を張ったものの、シュートまでは持ち込めず。リーガ初得点はまだお預けとなっている。

 トップ下ではなかなかボールに絡めずにいた乾だが、サイドに回ってからはゲームに変化をもたらすプレーを見せた。

「乾が得意とする、味方からのロングフィードを見事なトラップ1つで相手をかわしたシーンでは、誰もが乾に注目しているように見えました」(中島氏)

 試合後、岡崎と武藤、乾が健闘を称える。「途中出場の武藤も疲労困憊の模様で、お互いに負けられない死闘だったことがうかがえました」とは中島氏。

 国際Aマッチウィークに入る中で、森保一監督率いる日本代表からは招集外となった3人だが、クラブでの立ち位置を確立して、リーグ再開後の活躍に期待したい。

文=NumberWeb編集部

photograph by Daisuke Nakashima