元なでしこジャパンFWで、2度のワールドカップと3度の五輪に出場した丸山桂里奈さん(37歳)。2016年の現役引退後は、持ち前の天然キャラを活かしタレントに転身し、いまではバラエティ番組を中心にテレビやラジオに引っ張りだこの活躍ぶりである。

 そんな彼女はことし9月、イベントで突如結婚を発表し、世間を驚かせた。さらに、お相手が、19歳年上の元Jリーガーで、現役時代には監督と選手という間柄だったこともある本並健治さん(56歳)ということで、その驚きは二重となった。

 2人は同じ事務所に所属していることもあって、結婚後は夫婦揃ってメディアに出る機会も多い。果たしてどんな新婚生活を送っているのか。師走の慌ただしいなか、丸山さんを直撃した(全3回/#2、#3へ)。

2016年に現役を引退し、タレントとして活躍中の丸山桂里奈さん ©Hideki Sugiyama

あれほど(顔の)彫りが深い人はいなかった

――ご結婚おめでとうございます。それにしても驚きました。

「よく言われます。だって、私だってびっくりですもん。いまは大好きですけど、だいたい顔がタイプじゃない。これまでお付き合いしてきた人のなかにも、あれほど(顔の)彫りが深い人はいなかったですね(苦笑)」

 現役時代、その端正な顔立ちから「浪速のイタリアーノ」の愛称でも知られた本並さんと丸山さんの出会いは、2012年まで遡る。当時は、ともになでしこリーグのスペランツァFC大阪高槻に所属し、監督、選手として師弟関係にあった。ただ、その頃は丸山さんにとって、本並さんは一言でいえば、怖い人だったという。

現役時代、「浪速のイタリアーノ」の愛称で

「鬼みたいに思ってましたよ(笑)。練習は、めちゃくちゃ厳しかったですし。もちろん、サッカーにおいては‟師匠”ではあったんですけど、恋愛対象ではなかったです」

 そんな関係に少し変化があったのは引退後。現役時代からマネジメントをホリプロ(芸能事務所)に委託していた丸山さんは、17年以降は東京に戻りタレント活動を本格的に開始した。一方の本並さんも16年限りでスペランツァFC大阪高槻の監督を退任し、その後東京に出てきてホリプロに所属することになった。それからは同じ事務所の仲間として、サッカー教室などの仕事が入れば、指導メニューや指導方法について相談することもあったという。

「ただ最初はマネージャーさんが同席して会うことがほとんど。それがことしに入って、2人でも会うようになって。そこからですね、意識するようになったのは。だって、選手と監督の頃は、やっぱり“ご法度”で2人きりになるのも気まずいですから」

「独身時代は自宅に他人がいるのもイヤだったんです」

――結婚願望はあったのでしょうか。

「若いときはありましたよ。でも、サッカーをやめてからはテレビを中心としたお仕事をさせてもらっていて、毎日楽しいし、別に結婚しない人生もそれはそれでいいかなと思うようにもなっていました。

 だから、本並さんとお付き合いすることになったときも、最初は結婚するとは思ってなかったんです。結果的に本並さんが私に『何でもやってください』という人だったからよかったですけど、もし『バラエティ番組に出ないでほしい』とか、私が楽しいと思っていることができないようだったら、結婚は難しいかなと思っていました」

 テレビやイベント出演時には、丸山さんの奔放な発言に対し、関西人の本並さんが絶妙なタイミングでツッコミを入れる姿も見られる。2人の波長はぴったり合っているようだが、丸山さんは何より一緒にいることで安心感を覚えていると話す。

「正直、独身時代は自宅に他人がいるのもイヤだったんです。でも、いまは逆に安心する。本並さんはGKだから守備範囲も広く、家を守ってくれている感があるし(笑)。

 あとはサッカーをやっていた時代の私を知ってくれているのは大きい。サッカーをやめてからは、元日本代表のくせにバラエティ番組に出て何ぶっちゃけ話ばかりしているんだ!って叩かれることもありましたけど、私は何も変わってないし、そのことを知ってくれている。だから、自然体でいられるのかな。私、家でもテレビに出ているあのまんまですから」

「本並さんって、死にかけているじゃないですか…あっ」

 結婚には不安もあった。だが、結婚後も結婚前と変わらない自分でいられる。それが、あと押しになったのかもしれない。

「本並さんって、死にかけているじゃないですか……あっ、それは年の差があって、もうすぐ死んじゃうとかじゃないですよ。現役時代に(試合で相手選手と接触して)腎臓が破裂して死にかけたってことです(笑)。私も当時のことは知らないのですが、本人がそう言っていたので。でも、そのことで人生観が変わったみたいなんです。1回の人生だし、やりたいことをやろうって。私はそれを聞いて安心したというか、自分も自分らしくいたいから。

 もちろん、私だって結婚した以上、何かやるときに相手の気持ちを考えることはあります。でも、本並さんに聞くと、ぜんぶ『ええんちゃう』って言ってくれる。女は結婚したら私生活はもちろん、仕事だって変わるとか言われるけど、私は何も変わってない。逆に1人で仕事していたとき以上に、2人でできる仕事も多くなって、なんかこんなにうまくいくんだって感じでいます」

1993年7月のサンフレッチェ広島戦。本並は腎臓破裂しながらもプレーを続行した ©J.LEAGUE

「自炊は私。でも掃除は本並さんが上手い」

 9月に結婚し、同居を始めたのは10月になってから。新婚生活も気になる。

「まだ2カ月ちょっとしか経ってないですけどね。料理は現役のときから、自炊していたので私が担当。でも、部屋の片付けとか掃除は本並さんが上手いので、そこは任せる感じ。洗濯機のボタンは1回も押していません。洗濯って干すの冷たいし嫌いで(苦笑)。逆に本並さんは畳むのが苦手だから、畳むのは私。最近は番組などでも『旦那さんの嫌なところは?』とか聞かれるんですけど、いまのところはないんですよね」

 19歳の年の差は、普段はそれほど感じない。ただ、番組などに出演する際は、共演者に簡単な手紙と一緒に駄菓子を渡すことでも知られる丸山さんは、駄菓子に月10万円ほどかけるともいう。世代間のギャップは、そんなお菓子を巡って感じることもあるとか。

「本並さんはクラッカーを食べていた時代だからかな? なんか甘味のあるお菓子は珍しいのかも。『ポッキー』は知ってても『トッポ』は知らないみたいな。あと、むかしはたぶん『ねるねるねるね(水をいれてねると膨らむお菓子)』なんてなかったから、買ってきたときに、どう食べるのかわからずにずっとねってたり。お菓子のギャップはたまに感じますね(笑)」

©Hideki Sugiyama

 9月5日の東京ガールズコレクション(さいたまスーパーアリーナ)では、「結婚式」をテーマにしたステージで“牧師”として登場した元サッカー日本代表MF前園真聖さんの立ち合いのもと、結婚を発表したが、式はまだ挙げていない。今後、挙げる予定などはあるのだろうか。

「どうですかねえ。もう、あれが結婚式みたいなものでしたからね。しかも、TGCの様子はネットで世界中に配信されて、私がアメリカでプレーしていた際のホームステイ先の方からもお祝いの連絡をもらったくらいで。本並さんがどう思っているかはわからないですけど、私的にはもういいかなって。しかも、あのあと1カ月くらいは仕事で立て続けにウエディングドレスを着ていましたし。あの経験こそホントに一生に1回で、あれを超えるのって難しくないですか(笑)」

(【続きを読む】丸山桂里奈37歳が明かすバラエティーの原点「小学生から好きだった明石家さんまさんに初めて会えた日」 へ)

文=栗原正夫

photograph by Hideki Sugiyama