日本代表の3月シリーズ、フル代表は日韓戦とW杯予選を連勝、U-24代表は東京五輪金メダル候補アルゼンチンに1勝1敗と充実した4試合を戦いました。熱心な横浜F・マリノスサポーターで日韓戦にも観戦に行った千田純生先生のイラスト、そして試合写真とともにJサポ視点で振り返っていきましょう!

 いやあ、久々の日本代表戦ラッシュ、とても楽しかったですね! 開催される前は“コロナ禍の中でやる意味があるの?”といった意見もあったようですが、フル代表の連勝、そしてU-24日本代表も東京五輪の金メダル候補アルゼンチン相手に1勝1敗のタイ成績ということで、今後に向けてとても希望が持てる4試合でしたね。

 そこで観戦に行った日韓戦を含めて、Jリーグサポーター目線で“テンションがアガったポイント”をイラストにしてみました。

<A代表:日韓戦の完勝/モンゴル戦の記録的快勝>

フル代表戦で“アガったポイント”©JUNSEI CHIDA

 まずは永遠のライバルに快勝した日韓戦から。この試合、1万人上限の中ですが久々に夫婦そろってサッカー観戦に出かけることができました。振り返ってもらったところ、日本代表が国内で試合をやるのは……なんと2019年11月19日のベネズエラ戦、世代別代表で見ても2019年12月28日のジャマイカ戦(長崎)以来だったそうなので、ワクワク感がすごく高まったわけです。

 で、キックオフ前の楽しみと言えばスタメン発表です。Jサポ視点で言えば「ウチの選手、先発しないかな(でもケガには気をつけてね)」という思いでいるんですが、日韓戦の会場が日産スタジアムということで、僕を含めてけっこう多くのマリサポ(マリノスのサポーター)がいたんです。

 その他にも「輝け!うちの推し!」ということで中谷(進之介)選手、川辺(駿)選手ら所属クラブのユニホームを持ってきたサポーターが多かったです。その中にはガムテープで背番号を急造していたツワモノもいました。

 そんな中で……マリサポとしてはマツケン(松原健)選手、しんちゃん(畠中槙之輔)選手のどちらもベンチスタートと分かった瞬間、マスク越しですが「森保さん、使ってくれよ〜〜」という怒りにも似たタメ息が聞こえてきました。僕もなんですけど(笑)。

レイソルサポが忙しそうだった江坂vsスンギュ

 とはいえ、キックオフ後はこんなにも頼もしい森保ジャパンが90分間みられるとは!

©JMPA

 浦和サポの妻が大好きな遠藤航選手のゴールはもちろん、鎌田(大地)選手のドリブルシュートもよかったし、先制点を奪った山根(視来)選手も、プロ入り当時はそこまで名を知られていなかったのに順調に成長して、サイドバックながら代表デビュー戦でいきなりゴールですからね。そんな漫画みたいなストーリー性は、Jリーグ好き(特にベルマーレ、フロンターレサポの皆さん)にとってはたまらなかったんじゃないでしょうか。

 あと個人的に見逃せないポイントだったのは、後半のシーンです。

江坂のシュートをキム・スンギュが止める©JMPA

 途中出場の江坂(任)選手がアグレッシブに仕掛けてシュート2本を放つと、それを韓国の守護神キム・スンギュ選手がセーブしました……ってどっちも柏所属。「決めろ江坂! 止めろスンギュ!!」と感情がグチャグチャになってたレイソルサポの人がいました(笑)。

 とはいえ、こんなシーンを見られるのはJクラブに在籍する選手が多い日韓戦ならではでしょうね。

14ゴールのモンゴル戦、松原選手のアレは……

 3−0で快勝した日韓戦から中4日で迎えたモンゴル戦、テレビでの観戦でしたが……こちらも楽しい90分間でした。

 とりあえずマツケンのスタメン起用が分かった瞬間、「森保さんの采配は最高です!」という感じに。大量リードを奪った後半途中からは冨安(健洋)選手に代わって、しんちゃんも使ってくれたし! ……ホント、手のひら返しですみません(苦笑)。

右サイドバックで先発した松原©JMPA

 14−0と記録的なゴールラッシュになった中で5点目、クロスから生まれたゴールは「マツケンの超絶バナナシュート」として脳内に記憶しておきます。副音声のローランドさんも「マツケンのゴールでいいでしょう」って言ってたし(※記録はもちろんオウンゴール)。

 そして最後に稲垣(祥)選手、古橋(亨梧)選手の2ゴールなどJリーガーの活躍が目立ったのを見て妻が一言。

「素晴らしい。みんな浦和においで」

 あ、はい……。

<U-24日本代表:アルゼンチンに1勝1敗/気になるあのスタジアム>

U-24代表戦の“アガったポイント”©JUNSEI CHIDA

 東京五輪を目指すU-24日本代表も、1勝1敗ながら頼もしさを感じさせる2試合でしたね。

 東京スタジアム(味スタ)で開催された第1戦はアルゼンチンらしい試合運びの中で0−1で負けて、“これが本物の金メダル候補か”と思いました。ちなみに妻は決勝ゴールを挙げ、屈強なフィジカルを見せつけたガイチ選手を見て、再び「浦和に(略)」。欧州のビッグクラブも目をつけているらしい有望株の争奪戦、挑むつもりですか……。

アルゼンチンのガイチ©JMPA

 中2日で移動ありというハードなスケジュールの中で、第2戦は3−0で快勝。瀬古(歩夢)選手のロングフィードから、サガン鳥栖で好調の“ビースト”林大地選手の先制ゴールを皮切りに、久保(建英)選手のCKから板倉(滉)選手のヘディング2連発にアルゼンチンの選手が呆然とする姿は、この世代の実力が本物なのだなあと思いました。

 しかし、東京五輪世代は本当に層が厚いですね。

 アルゼンチンの屈強な守備陣に対して体を張った林選手も、堂安(律)選手の負傷によって追加招集されたのがそれを象徴しています。左サイドハーフを見てみても、フロンターレ以外のJ1サポーター誰もが震える三笘(薫)選手のポジション争いのライバルとして、相馬(勇紀)選手がいるんだから……オーバーエイジも含めた「18人」枠争いはとても熾烈になりそう。マリノスを背負って立つコウタ(渡辺皓太)にはJ1で好プレーを見せて、夢舞台に立ってほしいなと心から願っています。

渡辺皓ら東京五輪世代のポジション争いは非常に激しい©JMPA

Jサポが期待した「海ポチャ」は残念ながら

 ちなみにJサポ視点で第2戦、ピッチ内以上に注目していたことが。それは会場となった「ミクニワールドスタジアム北九州」の立地です。ウワサでは聞いていたのですが、バックスタンドがホントに海のとなりにある! 誰か大きくクリアすれば「海ポチャ」が見られるんじゃないか……と思ったんですが、両チームとも冷静にボールをつなぐので、歴史的な場面は起きませんでしたね(笑)。

 もちろんテレビ越しでスタジアム全体を見ても「見やすそうなサッカー専用競技場だな」という印象を持ちました。遠征タイミングがハマったらぜひ、アビスパ福岡→ギラヴァンツ北九州の試合を“はしご”してみたいなあ、と思いました。

 代表戦を見てても、やっぱりJリーグって最高ですね!(構成/茂野聡士)

文=千田純生

photograph by JMPA/JUNSEI CHIDA(illustration)