IWGP世界ヘビー級王者・鷹木信悟にオカダ・カズチカが挑戦する試合は、来年1月4日に東京ドームで行われることになった。

 11月6日、大阪府立体育会館(エディオンアリーナ大阪)で、ザック・セイバーJr.を倒して3度目の王座防衛に成功した鷹木。試合後、挑戦権利証代わりに持っている4代目デザインのIWGPヘビーのベルトを肩にかけたオカダ・カズチカが現れて、こうアピールした。

「これが1.4の挑戦権利証ですよ。G1 CLIMAXチャンピオン、IWGP世界ヘビー級チャンピオン、どっちが本物のチャンピオンか決めましょうよ。IWGP世界ヘビー級チャンピオンとして……失礼。G1 CLIMAXのAブロック予選敗退・鷹木信悟として、このオカダ・カズチカにかかってこい、この野郎」

 オカダは王者鷹木にかかって来いと迫った。

オカダ・カズチカはタマ・トンガを撃破。鷹木信悟への挑戦権利証を死守した

「まだおもちゃのベルトを使ってんのか」

「オカダ、確かにオレはAブロック予選落ちだ。オレが2位で、1位の飯伏が優勝決定戦に行った。だが、オカダよ、仮にオレが決勝に行ったら、お前が優勝できたか分かんねえよなあ、オイ!」

 鷹木はIWGPのチャンピオンでもないのにオカダが持っているベルトに言及した。

「お前、まだそのおもちゃのベルトを使ってんのか。好きだなあ、お前」

鷹木の「IWGP世界ヘビー級」とオカダの「IWGPヘビー級」のベルトがリング上に並び立つことに

 権利証の代わりにIWGPヘビー4代目のベルトを「飯伏幸太を待つ」という理由で新日本プロレスにねだって、アクセサリーのように持ち歩いているオカダをチクリといじってみせた。そして、続けた。

「とは言っても、こいつも偉大なG1王者だ。それは間違いない。そしてオレは今日、なんとかこのベルトを守った。オカダ、ここまで言ったらオレが何を言いたいかわかるよな? わかるか? G1 CLIMAXのチャンピオンか、このIWGP世界ヘビー級チャンピオンか、どっちが強いか決めようぜ。場所は1.4東京ドーム」

「本物」の王者としての自負

 こうして、「1.4」のメインイベントは決まった。鷹木はハイになった状態でしゃべり続けた。

「まあ誰もが知っているスーパースター、レインメーカー、オカダ・カズチカ。どうなの? あれっ、やっと本気になってくれたのか? やっと本腰を入れてくれたのかな。あいつが何考えているのかわからないけれど、こっちはちゃんとリスペクトしてんだぜ。偉大なG1チャンピオンとしてよ。オレはG1もNEW JAPAN CUPも優勝したことがないから、その気持ちはわからない。オカダ・カズチカ、とっても偉大なチャンピオンだと思うよ。

 だが今、新日本のナンバーワン、本物のIWGP世界ヘビー級チャンピオンはこのオレだ。オレがこの6月からやってきたことは、決してムダではない。それを証明するためにも、1.4だよ。ほんと人生って面白いよな。オレもプロレス人生17年。18年目を迎えて、今こうやってなあ、絶頂期がくるとは思わなかったよ。いや、オレはまだまだ絶頂期じゃねえな。まだまだ昇ってくよ。駆け昇って見せるから」

ザック

 鷹木は6月7日、大阪城ホールでの王座決定戦でオカダを倒して、新日本プロレスの最高峰であるIWGP世界ヘビー級王者となった。そして、王者としてここまでやってきたことに自信を持っている。

 鷹木は7月25日に東京ドームで飯伏のピンチヒッターである棚橋弘至に勝利した。8月には鷹木自身も新型コロナウィルスに感染したが、9月5日にメットライフドーム(西武ドーム)でEVIL、そして、直近ではセイバーJr.を倒して3度目の防衛に成功した。

 5月に福岡でウィル・オスプレイに挑戦して敗れ、一度はその手をすり抜けていったIWGP世界ヘビー級王座のベルトが鷹木のものとなったのは、神に運命づけられたものだったのかもしれない。

自称王者・オスプレイも「フェイク」と一刀両断

「(オカダは)相変わらずスカした野郎だね、上から目線で。呼び出してやろうと思ったけど、まさかあいつから来るとは思わなかったから。あいつがどんだけ上から目線で来ようが、今、新日本の頂上はここにあるから」

 アメリカで疑惑の「IWGP世界」のベルトを持ち出してリングに上がり、鷹木に難癖をつけているオスプレイにも改めて触れた。

「オスプレイだってそうだろう。あいつが『リアル、リアル』って言えば言うほど、オスプレイ、自分でもわかってるんだろう、フェイクだってことが。本当のベルトを持っているヤツは『リアル』なんて言わねえからな」

「1.4」東京ドームに向けて、お膳立ては整った

 鷹木は「1.4」に向けてさらなる闘志を見せる。

「1.4まで時間があるから、今日もベストに近いコンディションだったけど、もっともっと、心技体を向上させていくから。オカダがよ、言っていたじゃない。『鷹木信悟が何やったかっていったら、病み上がりのボクから勝って、連戦の棚橋さんから勝っただけでしょう』って。

 ふざけんなよ。今日の最高、最強のチャレンジャーのザックから勝ったし、なあ、言ったじゃねえか、レスラーは病み上がりとか関係ねえって。それこそ9.5のメットライフドームで証明しただろう。やっぱりオカダは気に食わねえな。もうなんの言い訳もさせねえからな。オイ、せめてお前、次負けたら『正月ボケしてました』とでも言っとけ。オレは、なんの言い訳もできない状態で、1.4東京ドームのリングに上がる。鷹木信悟の真骨頂、見せてやるよ」

 鷹木はそう言って、しっかりとIWGP世界ヘビー級王座のベルトを握りしめた。

文=原悦生

photograph by Essei Hara