セ・リーグではヤクルトが優勝。パ・リーグではソフトバンクとオリックスが競り合っているが、投打のタイトル争いも最終局面だ。

 9月27日時点での各部門の5傑を見て、最終盤を展望してみよう。カッコ内は残り試合。◎はタイトル当確。

三冠王を狙う村上の打率が急降下している

・セ・リーグ

<打撃部門>

□打率
1村上宗隆(ヤ).320(5)
2大島洋平(中).319(4)
3佐野恵太(De).306(6)
4宮崎敏郎(De).297(6)
5近本光司(神).296(2)

 ヤクルト村上の打率が急降下。大島とは1厘差となった。ともに試合数を残しており、史上最年少三冠王なるかどうかは予断を許さない状況になってきた。大島は36歳で初の首位打者獲得に近づいている。

□安打数
1岡林勇希(中)155(4)
2近本光司(神)154(2)
2中野拓夢(神)154(2)
4佐野恵太(De)154(6)
5村上宗隆(ヤ)151(5)
5坂倉将吾(広)151(3)

 中日の岡林は9月26日の巨人戦で3安打し、一挙に首位に立った。タイトルの行方は最終盤までわからない。残り試合数が多いDeNA佐野が有利か。

□本塁打数
1村上宗隆(ヤ)55(5)◎
2岡本和真(巨)30(2)
3丸佳浩(巨)27(2)
4牧秀悟(De)24(6)
4ポランコ(巨)24(2)
4中田翔(巨)24(2)

 タイトルの行方ではなく、残り5試合でヤクルト村上が何本積み上げられるかに興味が集まる。

□打点
1村上宗隆(ヤ)132(5)◎
2大山悠輔(神)87(2)
3牧秀悟(De)85(6)
4佐藤輝明(神)84(2)
5岡本和真(巨)81(2)

 打点もヤクルト村上の初タイトルが確定的。2位の大山に対して40打点以上の差をつけている。

□盗塁
1近本光司(神)30(2)◎
2塩見泰隆(ヤ)24(5)
3中野拓夢(神)22(2)
3岡林勇希(中)22(4)
5島田海吏(神)20(2)

 1位阪神・近本と2位ヤクルト塩見の差が6差になった。ヤクルトの残り試合は多いが、届かないか。

□出塁率
1村上宗隆(ヤ).461(5)◎
2大島洋平(中).377(4)
3丸佳浩(巨).369(2)
4佐野恵太(De).364(6)
5宮崎敏郎(De).362(6)

 ここにきて打率こそ下がっているが、村上は出塁率で4割を大きく超えている。2回目の同タイトル獲得が確定的となっている。

最優秀防御率は阪神の青柳と西の争いに

<投手部門>

□防御率
1青柳晃洋(神)2.05(2)◎
2西勇輝(神)2.18(2)
3大野雄大(中)2.46(4)
4戸郷翔征(巨)2.65(2)
5小川泰弘(ヤ)2.75(5)

 阪神の西はあと1回の先発か。9回完封しても2.059で同僚・青柳には届かない計算となった。

□勝利数
1青柳晃洋(神)13(3)◎
2戸郷翔征(巨)12(2)
3大貫晋一(De)11(6)
4森下暢仁(広)10(3)
5今永昇太(De)10(6)

 巨人の戸郷もあと1試合投げる可能性がある。青柳に並ぶことができるか?

□勝率
1青柳晃洋(神)0.765(2)◎

 このタイトルは「13勝以上」となっている。青柳は28日、13勝目を挙げてタイトルが確定した。

□奪三振数
1戸郷翔征(巨)147(2)◎
2小笠原慎之介(中)133(4)
3青柳晃洋(神)132(2)
3高橋宏斗(ヤ)132(5)
5森下暢仁(広)130(3)

 中日の小笠原は1試合投げる可能性はあるが、戸郷に追いつくのは難しいだろう。

□セーブ数
1R.マルティネス(中)37(4)
1マクガフ(ヤ)37(5)
3大勢(巨)36(2)
3山崎康晃(De)36(6)
5栗林良吏(広)31(3)

 3位タイのDeNA山崎まで、4人にタイトルの可能性がある激戦となっている。残り試合が多い山崎が有利か。

□ホールドポイント
1湯浅京己(神)43(2)
1ロドリゲス(中)43(4)
3伊勢大夢(De)42(6)
4エスコバー(De)38(6)
5清水達也(中)33(4)

 3位のDeNA伊勢までタイトルの可能性がある。阪神の湯浅がとれば新人王に一歩近づくが、どうなるか。

村上だけでなく山川の40本塁打も十分すごい

 ・パ・リーグ

<打撃部門>

□打率
1松本剛(日).349(2)◎
2吉田正尚(オ).336(2)
3島内宏明(楽).300(4)
4今宮健太(SB).294(4)
5中川圭太(オ).288(2)

 日本ハム松本は規定打席まであと1、3打席無安打だと.3486、オリックス吉田正が残り2試合で8打数8安打しても.3485で届かない。初の首位打者確定といえそうだ。

□安打数
1島内宏明(楽)158(4)◎
2高部瑛斗(ロ)144(3)
3松本剛(日)137(2)
3吉田正尚(オ)137(2)
5浅村栄斗(楽)133(4)

 楽天・島内で決定的。島内は今季、1試合休んだだけで、昨シーズンの打点王に続く個人タイトルとなる。

□本塁打数
1山川穂高(西)40(3)◎
2浅村栄斗(楽)27(4)
3柳田悠岐(SB)22(4)
4吉田正尚(オ)21(2)
5清宮幸太郎(日)18(2)

 セの村上と同じく、パでも西武の山川が独走状態に。山川は自身3度目となる40本塁打到達となった。

□打点
1山川穂高(西)88(3)
2吉田正尚(オ)87(2)
3浅村栄斗(楽)85(4)
4柳田悠岐(SB)75(4)
4島内宏明(楽)75(4)

 西武の山川、オリックス吉田、楽天・浅村の競り合いが続いている。3人の打点数は優勝・CS争いにも影響を及ぼすかもしれない。

□盗塁
1高部瑛斗(ロ)42(3)◎
2松本剛(日)21(2)
2小深田大翔(楽)21(4)
4周東佑京(SB)20(4)
5西川遥輝(楽)19(4)
5三森大貴(SB)19(3)

 ロッテでリードオフマンの座を確立した高部の初タイトルが確定的だ。

□出塁率
1吉田正尚(オ).446(2)◎
2松本剛(日).400(2)
3島内宏明(楽).376(4)
4山川穂高(西).375(3)
5浅村栄斗(楽).370(4)

 吉田の2年連続のタイトルが確定的。

パでは山本由伸の「2年連続投手四冠」なるか

<投手部門>

□防御率
1山本由伸(オ)1.65(2)
2加藤貴之(日)2.01(2)
3高橋光成(西)2.20(3)
4伊藤大海(日)2.97(2)
5上沢直之(日)3.10(2)

 オリックス山本の登板はあと1試合。成績次第では日本ハム加藤に逆転される可能性があるが、今の安定ぶりからすれば、山本が3度目のタイトルを獲得する可能性が高いだろう。またソフトバンクの千賀は現在1.97であと1試合、6イニングを投げれば規定投球回数に到達する。それでも山本を抜くのは難しいだろう。

□勝利数
1山本由伸(オ)15(2)◎
2高橋光成(西)12(3)
3千賀滉大(SB)11(4)
3宮城大弥(オ)11(2)
5伊藤大海(日)10(2)
5與座海人(西)10(3)
5エンス(西)10(3)
5東浜巨(SB)10(4)
5則本昂大(楽)10(4)

 オリックス山本で確定的で、2年連続最多勝になる。西武は10勝投手が3人になった。

□勝率
1山本由伸(オ)0.750(3)◎

 前述した勝利数から分かる通り、パの13勝以上の投手はオリックスの山本だけと考えられるので、こちらのタイトルも確定的。

□奪三振数
1山本由伸(オ)195(2)◎
2佐々木朗希(ロ)173(3)
3千賀滉大(SB)147(4)
4高橋光成(西)128(3)
5宮城大弥(オ)127(2)

 ロッテの佐々木朗はオリックス山本に届かなかった。山本は200奪三振への期待がかかる。そして山本は2021年も防御率、勝利数、勝率、奪三振のタイトルを獲得しており、2年連続となる〈投手四冠〉に近づいている。達成すればNPB史上初となる。

□セーブ数
1松井裕樹(楽)32(4)
2増田達至(西)31(3)
3平野佳寿(オ)28(2)
4益田直也(ロ)25(3)
5モイネロ(SB)23(4)

 西武の増田は楽天の松井に1差と迫っている。

□ホールドポイント
1水上由伸(西)34(3)
1西口直人(楽)34(4)
3平良海馬(西)33(3)
4東條大樹(ロ)32(3)
5ゲレーロ(ロ)27(3)
5嘉弥真新也(SB)27(4)

 3位の西武、平良までタイトルの可能性がありそうだ。

大島の1週間の打率は.381だった

<NPB第26週の成績 2022年9月20日〜9月26日>

〇セ・リーグ

中 日6試4勝2敗0分 率.667
DeNA6試3勝3敗0分 率.500
ヤクルト6試3勝3敗0分 率.500
巨 人6試3勝3敗0分 率.500
広 島3試1勝2敗0分 率.333
阪 神3試1勝2敗0分 率.333

 残り試合数に差が出てくる中、最下位の中日がヤクルトの優勝を遅らせるなど元気だった。CS進出を争う巨人、広島、阪神は0.5差の争い。

・個人打撃成績10傑 ※RCは安打、本塁打、盗塁、三振、四死球など打撃の総合指標
宮崎敏郎(De)20打9安4本7点 率.450 RC8.75
オスナ(ヤ)20打7安2本6点1盗 率.350 RC5.72
大島洋平(中)21打8安1点2盗 率.381 RC5.41
岡林勇希(中)29打11安2点2盗 率.379 RC5.37
佐野恵太(De)24打8安2本3点 率.333 RC4.82
ビシエド(中)19打6安1本4点 率.316 RC4.47
森敬斗(De)13打6安1本1点 率.462 RC4.24
西川龍馬(広)11打6安3点 率.545 RC4.17
牧秀悟(De)23打7安2点 率.304 RC4.03
岡本和真(巨)20打4安2本2点 率.200 RC3.92

 DeNAの宮崎が最多のリーグ4本塁打7打点と大当たり。ヤクルトのオスナは村上が不振な中で打点を稼いでいる。打率で村上を追いかける大島はこの週打率.381と好調。盗塁は中日の大島、岡林、阪神の近本光司の2が最多だった。

・個人投手成績10傑 ※PRはリーグ防御率に基づく総合指標
高橋宏斗(中)1登1勝7回 責0率0.00PR2.72
今永昇太(De)1登7回 責0率0.00PR2.72
小川泰弘(ヤ)1登6回 責0率0.00PR2.34
石田健大(De)1登1勝6回 責0率0.00PR2.34
濵口遥大(De)1登1勝8回 責1率1.13PR2.11
サイスニード(ヤ)1登1勝7回 責1率1.29PR1.72
小笠原慎之介(中)1登1勝7回 責1率1.29PR1.72
森博人(中)3登4回 責0率0.00PR1.56
伊勢大夢(De)4登3H4回 責0.00率0PR1.56
西純矢(神)1登3.2回 責0率0.00PR1.43

 中日の高橋宏は、21日のヤクルト戦で7回をヤクルト投手山下輝の1安打だけで零封する好投。DeNA今永は25日のヤクルト戦で7回零封も勝ち星つかず。救援では中日R.マルティネスが3セーブ、DeNA伊勢、中日ロドリゲスが3ホールドを稼いだ。

パ優勝・CS争いは最後まで激戦が続く

〇パ・リーグ

西 武2試2勝0敗0分 率1.000
ソフトバンク5試4勝1敗0分 率.800
オリックス3試2勝1敗0分 率.667
日本ハム5試2勝3敗0分 率.400
ロッテ6試2勝4敗0分 率.333
楽 天5試1勝4敗0分 率.200

 ソフトバンクとオリックスが1差で激しいつばぜり合い。3位争いも楽天と西武が僅差で競っている。

・個人打撃成績10傑
吉田正尚(オ)14打7安2本9点 率.500 RC5.94
山口航輝(ロ)20打6安3本8点 率.300 RC5.48
デスパイネ(SB)15打7安1本1点 率.467 RC5.0399
小深田大翔(楽)13打6安2点1盗 率.462 RC5.0397
中村奨吾(ロ)23打8安1本2点 率.348 RC4.92
角中勝也(ロ)24打8安1本4点 率.333 RC4.55
中村晃(SB)20打6安2本6点1盗 率.300 RC4.37
柳田悠岐(SB)20打5安2本4点 率.250 RC4.20
牧原大成(SB)17打7安2点 率.412 RC4.19
三森大貴(SB)21打5安1本2点3盗 率.238 RC4.04
鈴木大地(楽)19打7安1盗 率.368 RC4.03

 ロッテの山口が最多の3本塁打と大当たり。オリックスの吉田はここへきて絶好調。9打点はリーグ1位。盗塁はソフトバンク三森が3盗塁をマークした。

・個人投手成績10傑
板東湧梧(SB)1登1勝9回 責0率0.00 PR4.16
山本由伸(オ)1登1勝7回 責0率0.00 PR3.24
辛島航(楽)1登1勝7回 責0率0.00 PR3.24
美馬学(ロ)1登1勝6回 責0率0.00 PR2.77
千賀滉大(SB)1登1勝6回 責0率0.00 PR2.77
高橋光成(西)1登1勝8回 責1率1.13 PR2.70
上沢直之(日)1登1敗9回 責2率2.00 PR2.161
佐々木朗希(ロ)1登6回 責1率1.50 PR1.77
加藤貴之(日)1登1勝8回 責2率2.25 PR1.70
鈴木翔天(楽)3登3.8回 責0率0.00 PR1.54

 ソフトバンク板東は9月24日のロッテ戦でプロ初完封。オリックスの山本は24日の楽天戦で7回零封勝利、楽天の辛島は25日の日本ハム戦で7回零封した。救援ではソフトバンク藤井皓哉、西武の平良海馬、オリックス山崎颯一郎が1セーブ、ロッテ西野勇士、ソフトバンク松本裕樹が2ホールドだった。

文=広尾晃

photograph by Hideki Sugiyama