認知症の人が事故などを起こした場合、その賠償を自治体が加入する保険でまかなう動きが進められています。

どんな狙いがあるのでしょうか。

記憶力や判断力が低下する、認知症。

大分県内では高齢化率の高まりとともに認知症の患者数も増加し国の調査では2025年には高齢者の5人に1人が認知症であると推計されています。

そのような中、認知症の人が徘徊中に起こした事故などで発生した賠償を自治体が支払う保険で補償する制度が大分県内でも広がっています。

大分市では2021年にこの制度を開始し、現在270人が加入しています。

家族の不安や経済的な負担を軽減する狙いがあるといいます。

大分市長寿福祉課 川本秀樹さん

「個人で(保険に)入ればいいじゃないかという声もあるが全員が財力を持ち合わせているわけではないし家族がいない人もいる。

環境を作る意味では行政が手を差し伸べることが必要」

認知症の人が事故などを起こした場合、その賠償を自治体が加入する保険でまかなう動きが進められています。

どんな狙いがあるのでしょうか。

記憶力や判断力が低下する、認知症。

大分県内では高齢化率の高まりとともに認知症の患者数も増加し国の調査では2025年には高齢者の5人に1人が認知症であると推計されています。

そのような中認知症の人が徘徊中に起こした事故などで発生した賠償を自治体が支払う保険で補償する制度が大分県内でも広がっています。

大分市では2021年にこの制度を開始し、現在270人が加入しています。

家族の不安や経済的な負担を軽減する狙いがあるといいます。

大分市長寿福祉課 川本秀樹さん

「個人で(保険に)入ればいいじゃないかという声もあるが全員が財力を持ち合わせているわけではないし家族がいない人もいる。

環境を作る意味では行政が手を差し伸べることが必要」

誰もがなる可能性がある認知症。

意外と知らない、認知症の人の保険料を自治体が負担する事業を解説します。

まずは詳しい内容と仕組みです。

保険の対象となるのは「徘徊中の事故での損害賠償」

例えば線路内に立ち入って電車を止めてしまった。

自転車でぶつかってけがをさせてしまったなどです。

大分市の場合まず認知症の人が自治体にこの事業への加入登録をします。

すると自治体が民間の保険会社に保険料を支払います。

金額は1人あたり年間2千円ほどです。

そして認知症の人が事故などで損害賠償をするときに保険で負担される。

上限は1億円。

ではこの保険に加入するにはどうしたらいいのか。

これは自治体によりルールは様々です。

条件としてよくあるのは、自治体の見守りネットワークへの登録をすること。

これは行方不明になった際に警察などと情報共有するためです。

また要介護認定や医師の診断書が必要になる自治体もあります。

この事業、大分県内ではすでに大分市・別府市・佐伯市・九重町・豊後大野市で導入されていまして、大分市では2021年前に交通事故で保険が適用された事例があるそうです。

ではなぜ認知症だけこのような動きが出ているのか。

愛知県でのある事故がきっかけだったんです。

2007年、認知症患者の男性が線路内に立ち入り電車にはねられて死亡したという事故です。

JR東海が家族に損害賠償を求めて裁判を起こし一審と二審では賠償命令が出ました。

最高裁では一転原告の請求を棄却し「家族に賠償責任はない」とされました。

判決では賠償責任はないとされたものの、この一連の裁判によって「家族が認知症の人を家に閉じ込めてしまう。家族の賠償の負担が大きい」という心配の声が上がったことがこの保険料の自治体負担が始まるきっかけとなりました。

取材した大分市の担当者は「認知症の人を家に閉じ込めてしまうことは虐待にもつながる可能性がある。市民に認知症のことを理解してもらい、本人や家族にとって住みやすい地域にしたい」と話します。

大分県内では臼杵市や竹田市などで近くこの事業を始める動きも出てきています。

家族の不安と経済的な負担を減らすためにこのような公的な支援も必要だと感じました。