1995年、フェラーリは、創立50周年を記念して、マラネロのロードカーとして前例のない性能と美観のベンチマークを確立した新しい限定生産のハイパーカーを発表した。F50に搭載された新型エンジンF130 Bは、その数年前にF1で使用された3.5リッターのモーターを発展させた自然吸気のV型12気筒エンジンである。排気量4.7リッター、60バルブ、最高出力513ps、最大トルク347psを発生し、静止状態から時速60マイルまでわずか3.6秒で到達した。

【画像】ファン垂涎のフェラーリF50(写真11点)

F50のボディは、カーボンファイバー、ケブラー、ノーメックスハニカムを使用し、風洞実験を経て作られた美しい曲線を持つピニンファリーナ製のコーチワークで覆われている。ハードトップは取り外し可能で、クローズドベルリネッタにもオープンスパイダーにもなり、両者の長所を生かすことができる。

コンペティション向けのデザインでありながら、エアコンや車高調整機能など、快適な装備も充実していた。1998年までに349台が生産されたF50は、F40をはじめとするフェラーリのフラッグシップモデルのなかでも希少価値の高いモデルである。現在でもフェラーリ・コレクションの中心的な存在として、多くのコレクターに愛されている。

先日、RMサザビーズを通じたプライベートセールに、シャシーナンバー105111のF50が出品された。1996年6月初旬に発行されたフェラーリの出所証明書(サーティフィケイト)によって明らかにされたように、144台目に製造され、同月末にオランダのクローマンスBVを通じて、ベルギーのグラベンヴェーツェルに住む愛好家に新車で納車されたものである。ロッソコルサに塗られたF50は、ほとんど運転されることなく、几帳面なメンテナンスが施されてきた。2002年9月にKroymansが整備を行った際、オドメーターは5,147kmを指していた。

2020年1月には、オランダのオスにあるForza Service BVによって、25,000ユーロ以上をかけた大規模な整備を実施。フルード、フィルター、ベルト類などのメンテナンスに加え、新しいECUコンポーネントの取り付け、新しいタイヤの装着などが行われた。

生涯を通じてたった一人のオーナーによって丹念に手入れされたシャシーナンバー105111は、わずか7,227kmしか走行していない。

さらに、この車両が極めてオリジナルであることを証明するために、専門家であるクリスチャン・ベリンジャーは、この車両の塗装を測定し、工場出荷時のオリジナルであることを認定している。このブルーチップ・モデルは、ツールキット、ソフトトップ、フライトケースに入ったハードトップが付属し、出所証明書、輸入書類、オーナーズマニュアル、保証書、サービスログ、そしてマラネロの工場でこの車が組み立てられたことを示すフェラーリ作成のバインダーである「誕生本」がも付属している。

この希少なF50は、あらゆるレベルのフェラーリ・コレクターにとって素晴らしい一台であり、現代のスーパーカーの集いにおいて、際立った存在となるに違いない。

RM Sotherby's
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