講師 
池坊美佳(華道家)
上杉隆(メディアカンパニー「NO BORDER」代表取締役)
河口洋一郎(CGアーティスト)
さかもと未明(アーティスト)
篠田昭(新潟市長)

 安倍晋三首相をやゆして広がった2007年の流行語「KY(空気を読めない)」と、昨年の森友学園問題・加計(かけ)問題をきっかけにはやった「忖度(そんたく)」がテーマ。進行役を務めた池坊さんがクリエーターの2人を“KY派”、あとの2人を“忖度派”とチーム分けして講義は始まった。
 「(KYな私は)日本ではキワモノだけど、外国では理解される」「KYだけれど人に優しい。誹謗(ひぼう)中傷なんてしないし」「KYの衝動は常にある」「普段は忖度派だけど、選挙はKYにならないと出られない」などなど、“陣地”が入り乱れながら議論は展開。その結果、4人それぞれの締めくくりは…。
 上杉さん「独裁をもたらす忖度の塊のような日本のメディアは異常。メディアがつくるべきは多様性で、ことメディアに関しては忖度は罪。立ち位置や環境により人は両方を持てばいいが、日本人はどちらに見られても気にする。世の中は多様、一人でも多様、人と違って当たり前」
 河口さん「草間弥生や黒沢明、宮崎駿…、アート表現ってかなりKY。クリエーターのKYな人と仕切りができる忖度の人が“両輪”となってかみ合ってこそ、日本がより魅力的で豊かになる」
 さかもとさん「相手を思いやるのはいいが、不正に対しては場を考えず言葉を発するべき。両方のバランスは必要だけど、小さい頃から一人一人が意見を言える国になってほしい」
 篠田さん「KYでないと『おまえらの常識はおかしい』って言えない、打ち破れない。月に何回か問い直しているが、今日はあらためて自分の中のKYに気付かせてもらった。みんな違っていいという他者肯定の考え方が大事」