第54回津久見扇子踊り大会(19日・津久見市つくみん公園)に向け、舞台踊りなどを披露する「扇子踊り娘」が稽古を積んでいる。「優雅」「豊麗」などと表現される古里の伝統芸能を、それぞれの思いを込めながら習得に努めている。

 扇子踊り娘は今年新たに8人が認定され、総勢17人。7月下旬から本番まで、計8回にわたって合同練習に励む。
 10日夜には津久見駅前の会議室に、浴衣姿の娘15人が集合。津久見扇子踊り保存会(小手川智佳子会長)の指導を受けながら、振り付けや扇子の動きなどの確認を繰り返した。
 本番を控えた練習は張り詰めた雰囲気。指導は表情や目線、扇子を持っていない方の手の動きまで及ぶ。ステージに立つ娘には動きに統一感も求められる。
 今年、娘に加わった高野美樹さん(23)=戸高鉱業社=は「きれいな踊りを見てもらうため、全員で細かい動きを合わせています」。新納涼(すず)加(か)さん(20)=小代築炉工業=も「晴れの舞台で緊張するが楽しみたい」と意気込む。
 扇子踊りは戦国時代、大友氏が治めた津久見で戦没した武士や農民の供養のために踊られたとされる。京舞の流れをくんでおり、弓を引く姿や戦を前に容姿を整える合わせ鏡などの動きが取り入れられている。
 「鎮魂」の舞でもあり、2回目の舞台を踏む中野珠李さん(22)=県漁協津久見支店=は「昨年、今年と県内外で災害が続いている。踊りを伝え、舞うことで被災者の方々の気持ちが少しでも安らかになれば」と話している。