9月に解体される大分市の旧荷揚町小学校で、市内の高校生が「黒板アート」を制作した。7教室の黒板に色とりどりのチョークで思い思いに絵を描き、かつての学びやをにぎやかに彩っている。13〜15日に開く校舎見学会で公開する。

 旧荷揚町小は統合で今年3月に閉校した。式典に出席できなかった卒業生や校区住民から「最後のお別れがしたい」という声が寄せられたため、市教委が見学会を企画。思い出の校舎と共に黒板アートを楽しんでもらおうと、市内の高校美術部に協力を呼び掛けた。
 参加したのは大分舞鶴、大分商業、大分、大分雄城台、大分工業、大分鶴崎の計6校。巨大なキャンバスに見立てた黒板に、白や赤、青、緑、ピンクなど10色前後のチョークを使って指や消しゴム、布で陰影をつけながら描いた。題材は校舎や給食、アニメのキャラクターなどさまざま。夏休みを利用して各校とも1〜2日で仕上げた。
 大分舞鶴は、児童文学・アニメのキャラクター「ムーミン」が小学校に通う様子を温かいタッチで表現。「遠近感や立体感を出すのに苦労した。思い出の通学路やこれから進む道を思い描きながら見てほしい」と2年の荻本深玲さん(16)は願う。
 青空に浮かぶシャボン玉と自分たちの姿を黒板いっぱいに描いた大分工業。2年の渡辺風夏さん(17)は「校舎と一緒に黒板アートもはかなく消えてしまうけど、暑い中みんなで頑張って描いたことは忘れない。見た人の記憶に残ればうれしい」。笑顔で額の汗を拭った。
 見学会は各日午前10時〜午後4時。誰でも参加できる。問い合わせは市教委(TEL097・537・5647)。