大分市議会の建設常任委員会は10日未明、JR大分駅北側の大分パルコ跡地の取得に向けた事業費として、限度額30億円の債務負担行為を設定する本年度一般会計補正予算案を承認した。市は植栽や噴水などを想定した「祝祭広場」を新設する構想だが、同常任委は「現在提案している整備方針にこだわらず、中長期の視点からあらゆる手法を検討していくこと」などを求める「条件付き」での承認となった。市議会は同日午前、本会議を再開し、賛成多数で可決した。
 同常任委では跡地取得の必要性や事業効果を疑問視する意見が相次ぎ、議論が紛糾した。
 10日未明には採決に先立ち、佐藤樹一郎市長に異例の委員会出席を要請。佐藤市長は「整備後は事業効果を検証し議会に報告したい」などと述べ、理解を求めた。
 本会議で同常任委の足立義弘委員長が、付帯意見を付けた上で補正予算案を承認した審議結果を報告。斎藤由美子氏(共産党)が反対討論し、「入札への参加決定は拙速で、市民、関係者の十分な合意形成も図られていない」と述べた。その後、起立採決し、自民党、公明党、社民クラブなどの賛成多数で可決した。
 市は今後、跡地の売却先を決める競争入札への参加手続きに入る。債務負担行為で確保する事業費には土地購入費に加え、測量・設計費、施設整備費が含まれる。詳細な内訳は入札終了後に公表する方針。
 本会議、常任委を通じて焦点となった取得の妥当性や費用対効果を巡り、議員からは「議論の時間が不十分」との声も目立った。佐藤市長は本会議終了後、「市議会の付帯意見を重く受け止め、趣旨に沿って進めたい。施設の必要性を常に確認し、見直していくのは当然のこと。地域の皆さんや専門家の意見を踏まえて取り組んでいきたい」と述べた。