行政の支援が行き届かなくなる大規模災害を想定した防災訓練が、中津市の北部、大幡両校区であった。市の代わりに住民が避難所を開設し、避難者役と運営者役に分かれて取るべき行動を確認した。市によると、市内では初めて。県内の自治体でも珍しいという。
 北部、大幡両校区とも10日に実施した。古くからの住宅地が広がる北部校区の訓練は北部小体育館であった。防災士や自治委員、民生委員、消防団員ら、日頃から地域でリーダー的役割を果たす約100人が参加した。
 「満潮期に強い雨が降り続き、浸水被害が発生。住民が体育館に避難した」と想定。防災士らが事前に考えたレイアウトに基づいて館内にシートを張って区切った。「雨にぬれた観光客」「けがをした人」などと想定した避難者役を運営者役が避難スペースや救護室へ誘導。立場を変えて2回実施した。
 市は昨年、避難所を自主運営する際の指針となるマニュアルを公表。9月には、市内の防災士が必要な知識を研修で事前に学んで訓練に臨んだ。
 音頭を取った市防災士協議会北部部会長の稗田二郎さん(68)は「思ったより大変だった。訓練の中で経験をしないと、実際には対応できないと改めて感じた。定期的に訓練して参加者や内容の幅を広げ、地域の状況に合わせた独自マニュアルを作りたい」と話した。