飲んで、歌って、勝利を呼び込め―。9日夜に大分市の昭和電工ドーム大分であったラグビーワールドカップ(W杯)の大分開催第3戦。対戦したウェールズとフィジーのファンは陽気にビールを飲んだり歌声で盛り上げたりと、それぞれのスタイルで楽しみながらわがチームに熱い声援を送った。
  
○ウェールズ 激戦制し喜びの乾杯
 ウェールズから訪れた観戦ツアー客130人が午後1時すぎ、大分市中央町の「アイリッシュパブ ザ・ハイヴ」に集結した。必勝を信じて早速「カンパイ」。チームの応援歌を何度も歌い、試合開始の4時間以上前からムードは最高潮に。
 ウェールズでレストランを営むマシュー・リアードンさん(32)は「地域に醸造所が100以上あるビールと、子どもたちの8割がプレーするラグビーはウェールズの伝統そのもの。だからみんな試合前から仲良く盛り上がるんだよ」と笑顔でジョッキをあおった。
 試合会場でも赤いジャージーに身を包んだファンは陽気に騒いだ。あちこちで「ウェールズ」と声を合わせ、激戦を制すとビールの入ったカップを掲げて喜びに浸った。
 ハイヴでのパーティーから飲み続けたエンジニアのアンソニー・ガートンさん(52)は「素晴らしいゲームで、夫婦で計12杯は飲んでしまった」と赤らんだ頬
で語った。

○フィジー 陽気なムードで合唱
 女性中心のフィジーファンは県内在住者と母国からの応援団が一体となり、「フライング・フィジアンズ」(チームの愛称)を明るい声援と合唱で盛り上げた。
 試合開始前、国旗と同じ水色の南国衣装にあでやかな花飾りをした応援団の女性らの周りには、陽気なムードに引き寄せられるように日本人やウェールズ人の人だかり。記念撮影を求められ笑顔を振りまいた。
 ファンが「好不調の波が大きく予想がつかない」と評するチームは、優勝候補を相手に大健闘。会社役員シンア・レスマイラウさん(45)=スバ市=は「フライ、フィジー」と声を張り上げ、会社員エタ・ケンドラヤテさん(32)=同市=は「ウイー・シャル・オーバーカム(われらに勝利を)」を大合唱した。
 敗戦後は女性たちが「アワワワワワワ」と口をたたきながら叫び、健闘をたたえる地元文化を披露した。立命館アジア太平洋大(別府市)の同国留学生アカニシ・トゥイカンベさん(20)=同市野口元町=は「持てる力を出し切ってくれた」と話した。