大分市議会は8日、本会議を再開し、JR大分駅前の大分パルコ跡地の取得に向けた関連予算案を審議した。議員からは、売却先を決める入札に参加する経緯や取得の妥当性についての質問が相次いだ。市は2019年のラグビーワールドカップまでに、植栽や噴水などを想定した「祝祭広場」を新設する方針を改めて説明。経済界から取得要請があったことや、高い費用対効果を見込める試算を示し理解を求めた。

 上程されているのは、限度額30億円の債務負担行為を設定する本年度一般会計補正予算案。入札を控えているため事業費の内訳は公表しない。
 長野保幸都市計画部長は答弁で▽地域住民の交流拠点▽景観の向上▽防災機能の強化―などの観点から約70億円の便益が見込まれると説明した。完成後20年間の費用便益比の値は2・2と試算。数値が1を超えると整備費用を上回る効果が期待できる。
 佐藤樹一郎市長は競争入札への参加方針を巡り、大分商工会議所、市商店街連合会が今年6月に跡地の取得検討を求める要望書を市に提出したと説明。「経済界の総意と受け止め、学識経験者や関係団体に意見を聞いて対応を検討し、市の取得が望ましいとの結論に達した」と答えた。
 直接交渉での取得に向けて跡地を所有する社会医療法人や債権者の地場金融機関と調整を図ったことを明かし、「既に手続きが始まっており、入札以外受け付けられないとの返事だった」などと述べた。
 市は債務負担行為の財源として保有基金を取り崩す方針。倉原洋財務部長は「主要3基金(財政調整、減債、市有財産整備)の残高は16年度末時点で計222億円を見込んでおり、今後の財政運営に支障はない」と答弁した。
 質問に立った市議からは「30億円という高額な財政支出であり、時間をかけた議論が必要では」「跡地が市民にとって本当に必要か再検討すべきだ。保有基金の取り崩しにより、市民にしわ寄せが出かねない」といった指摘が上がった。