【甲子園臨時支局】県代表の明豊は10日、大阪大会の決勝が行われた大阪市の大阪シティ信用金庫スタジアムで、坂井(福井)戦を見据えた調整を続けた。
 この日も打撃中心のメニューだった。まず左投手を想定した練習でナインは快音を響かせていた。甲子園球場よりも高い外野フェンスのある球場だが、代打の切り札として期待される三好泰成(3年)らは意に介さず、柵越え弾を放って好調さをアピールしていた。
 前日に続いてシート打撃を行い、ベンチ登録の4投手が交代で味方打線と対峙(たいじ)した。3番手で登板した三浦竜成(同)は厳しいコースを意識しすぎたか、制球がやや乱れた点を振り返りながら「決め球の精度をもっと高めなければ」と話していた。
 シート打撃で主審を務めた川崎絢平監督は、際どいボール球に手を出さなかった打線を評価し、「よく見えている」と納得の様子だった。

堅守の本多「チーム救う」
 「苦境のときこそ声を張り上げ、仲間を奮い立たせたい」。三塁手の本多真也(3年)はムードメーカーであり、チームの精神的な支柱として欠かせない存在だ。
 宇佐北部中出身。甲子園を目指し、明豊の門をたたいた。激しいチーム内の競争を、高い技術と持ち前の強い精神力で乗り切り、正選手の座をつかんだ。
 仲間思いで普段から笑顔を絶やさない。チームを思う気持ちが強いゆえに、時に厳しい言葉も出るという。それでも「試合中は何度も投手に駆け寄り、緊張を解いてくれる。チームプレーの本質を知っている」(川崎絢平監督)の言葉通りで、仲間からの信頼も厚い。
 堅守、巧打の選手で、強い打球が多いホットコーナーでも恐れず、前に出る。打順は6番。誰もが認める努力家は今も成長を続けており、「何が足りないのかを毎日修正している。本番では下位打線のトップとして好機を広げたい」と誓った。

ナイン支える関西の保護者
 大阪入り後の明豊ナインを支えているのが、関西地区出身選手の保護者ら。宿舎での洗濯など、連日、汗だくで裏方役を務めている。
 離れて暮らすわが子との再会に積もる思いも多いはず。だが練習中はもちろん、宿舎への帰路ですれ違っても、部内ルールで声も掛けず、黙々とサポートを続ける。琉尚矢(3年)の父秀光さん(48)=奈良=は「久しぶりに元気な姿を見られただけでうれしい。今は試合に集中してほしい」と願っていた。