【松田良孝通信員】沖縄では五穀豊穣(ほうじょう)を祝う豊年祭などのシーズンを迎えているが、台湾でもアミ族やパイワン族などの先住民族が豊年祭や収穫祭と呼ばれる伝統的な行事を行う季節に入った。集落では夜遅くまで伝統的な踊りなどが行われ、独特の甲高い掛け声が響き渡った。 台湾では政府認定の先住民族が16あり、人口は全体の約2・4%に当たる約55万人。うち約4割が南東部の花蓮(フアリエン)、台東(タイドン)、屏東(ピンドン)の3県に集中する。 16民族の中で最多のアミ族(約20万人)やパイワン族(約10万人)は7〜8月に豊年祭や収穫祭と呼ばれる伝統行事を行う。 台東県太麻里(タイマリ)郷ルパカジ地区では7月14、15の両日、パイワン族の収穫祭が行われた。同地区は住民600人余りのうち、200人余りがパイワン族。 集落中心部の活動センターには、パイワン族の発祥と深い関わりがあるとされる蛇の文様を刺しゅうした伝統衣装などを身に着けた人たちが集まり、手をつないで列になった若者たちが緩やかなテンポと激しいリズムを繰り返す踊りや、籐で編んだソフトボール大の球を投げ上げてやりで突く儀式などを行った。 15日の昼食には、米や豚肉を「ヤビル」と呼ばれるナス科の植物の葉でくるんだものをさらに月桃で包んで蒸した「チナブ」や、豚の血で豚肉やネギを固めたものを豚の腸に詰めたソーセージ「カピル」など伝統的な料理を楽しんだ。アワで造った酒「マカチ」を酌み交わす人もいた。