沖縄県内の中古レンタカーを沖縄の「資源」として海外へ直接輸出する仕組みを構築しようと、県が実証実験に取り組んでいる。2016年度は7カ国に約400台を輸出し可能性を検討。本年度は県内中古車の調達状況や通関・貿易手続きの現状などを調査する。具体的な課題を洗い出し、将来的に中古車輸出の拠点化を目指す。(政経部・下里潤) 県などによると、県内のレンタカー登録台数は全国最多の約3万台で、年間1万台の中古レンタカーが売り出されている。沖縄は自動車整備関連事業者が多く、中古車の整備や輸出販売の拠点としての可能性を秘めているという。 しかし、多くはいったん本土に移出され、オークションを経て海外に輸出されているのが現状だ。アジアに近い立地を生かし、沖縄から海外へ直接、輸出することでコストダウンを目指す。 昨年度はスリランカやパキスタン、ミャンマーなど7カ国へ382台を輸出。コンテナに入れて台湾を経由して各国へ運ぶ方法と、自動車専用船で目的地まで大量に輸出する方法を検証。沖縄からの輸出が可能なことが分かった。 しかし、県内の中古車は本土へ移出するビジネスモデルが確立しており、大量調達が難しいとの課題が浮かび上がった。また、輸出前の修理・検査を行う中間保管施設の整備や人材確保、採算性などの問題もある。 これらを踏まえ、本年度は中古車調達、物流機能の強化などを検証する。1日には同事業の一環でオリックス自動車(東京)が、県内の中古車を売買する入札会場を豊見城市内に開設。中古車の県内流通拠点と位置付け、県全体での中古車流通ビジネスの活性化を狙う。 同社の諫山(いさやま)睦男オートトレーディング本部長は「県内でまとまった台数が確保できれば、安定的な輸出への可能性が出てくるはずだ」とみる。 7月21日には商船三井の沖縄地区代理店オゥ・ティ・ケイ(那覇市)など5社の共同企業体が、那覇港新港ふ頭地区から、自動車専用船で県内中古車123台をニュージーランドに輸出。輸出前の検査状況や那覇港が大量輸出に適しているかなどを検証した。 県アジア経済戦略課の本永哲班長は「那覇港は手狭で保管場所を確保できない課題が残る。ソフト・ハードの両面から、どうすればビジネスとして成り立つか、検証を続けていきたい」と話した。