【ジョン・ミッチェル特約通信員】米軍はオスプレイがオーストラリア沖で墜落した事故の3日前に当たる2日、本紙が情報開示請求した普天間飛行場所属機の事故歴などを全面非開示と決定していた。当初請求を無視し、最終決定まで9カ月を要するなど、情報公開に後ろ向きな姿勢が表れた。識者「沖縄での訓練こそ危険」 非開示の理由は「外交上の利益」「市民の関心が不十分」「プライバシー」など7項目に上った。請求したのは沖縄の記録だけだったにもかかわらず、「海外の紛争地域にいる海兵隊員の安全を脅かす可能性」という理由も挙げた。 「国防長官は(非開示条項の適用を)決定していないが、もし決定すれば請求された記録の一部は公開から除外されることになるだろう。私は決定を請求しようかと考えている」と、個人の推測や意向を交えた公文書らしくない記述もあった。 本紙は昨年10月30日、オスプレイの沖縄配備後、飛行中の異変や緊急着陸を巡る全ての記録を開示請求した。在沖海兵隊は当初請求を無視したり、手続きを遅らせようとしたりしたが、5月12日に監察官が情報公開法の規定に従うよう命じた。 その後、海兵隊は6月7日に全面非開示を決定。不服申し立てに対して、海軍省の法務責任者が8月2日付で海兵隊の決定を支持した。 琉球大の我部政明教授(国際政治学)は、情報公開で通常、非開示の理由として挙げられるのは「安全保障上の理由」など抽象的なものが多く、今回、米軍があげた7つの理由は「通常では出てこない」と指摘する。 また、沖縄での記録の公開請求に対し、米軍が海外の事例を挙げて海兵隊員の安全を脅かすとしたことには「住宅が密集し、万一の事故のときに民間地域を避けなければならない沖縄での訓練こそ、海兵隊員を危険にさらすことになる」と疑問視した。