日中の最高気温が30度を超える「真夏日」、夜間の最低気温が25度を超える「熱帯夜」が続いている。じりじり照りつける太陽に蒸し蒸しした夜。残暑とはいえ厳しい暑さである。 県地域保健課は7月30日から8月5日までの1週間に、県内23の定点医療機関から119件の熱中症発症報告があったと発表した。うち1人が亡くなっている。 死亡が確認されたのは40代の男性で、自宅の外階段で2〜4時間、直射日光にあたったとみられる。熱中症による死亡例は2013年以来となる。 熱中症は、気温や室温が高い場所での作業や運動により、体温調節ができなくなり、体内の水分や塩分バランスが崩れた状態をいう。 症状は重症度によって、めまいや立ちくらみがする1度から、頭痛や吐き気がある2度、意識がない3度に分類される。 このところ県内で目立っているのは、患者数の増加と重症化だ。 6月以降8月5日までの熱中症発症の累計は642件に上り、過去10年間で2番目に多かった。症状が重く死に至る恐れのある3度が累計で35人となったのも過去5年間で最多である。 沖縄気象台によると向こう1週間は高気圧に覆われおおむね晴れ、最高気温、最低気温ともに平年より高くなる見込みだ。 注意には注意を払い、この暑さを乗り切りたい。■    ■ 地球温暖化の影響もあるのだろう。熱中症患者は全国的にも急増している。 00年代前半200〜400人だった年間死亡者数は、10年以降千人前後で推移する。これはもう「新たな気象災害」と呼んでもいい規模である。 高齢者の場合、重症化しやすいため気をつけなければならないが、熱中症は年齢に関係なく、屋内・屋外を問わず発症している。 目立つのは運動中の中高校生、建設工事現場などで働く40〜50代の男性だ。 日常的に体を動かし体力に自信があっても、適切な休憩とこまめな水分補給は欠かせない。体調に配慮し、注意を呼び掛ける指導者や管理者の責任も大きい。 もし症状がでたら、涼しい場所へ移動させ、氷や水で首や脇の下などを冷やし熱の放散を助けたい。意識がはっきりしない場合は、ためらわずに救急車を呼ぼう。■    ■ 「熱中症弱者」である1人暮らし高齢者の救急搬送や死亡のニュースが今年も相次いでいる。 お年寄りがうまく水分補給できないのは、のどの渇きや暑さを感じにくいためで、若いころからの生活習慣でエアコンを使わないという人も少なくない。 高齢者の熱中症予防の鍵は、家族や近所の人たちの積極的な声掛けと見守りである。 立秋を過ぎたとはいえ、熱中症の起こりやすさを示す暑さ指数は最も高い「危険」や2番目の「厳重警戒」が続く。 残暑も油断大敵だ。