[危機に備える 新型コロナ]

 創業89年になる那覇市の老舗「首里知念製菓・和菓子四季彩」では、アマビエをモチーフにした上生菓子(じょうなまがし、高級な生菓子)を店頭に並べている。全国の菓子店がコロナ退散の願いを込めて意匠を凝らした品々を作っているのを知り、3代目の知念秀和さん(44)が「沖縄でも」と考えた。同店のアマビエ菓子は「練り切り」といわれるもので、中に小豆のこしあんが入っており、かわいらしく味も見た目も楽しめる。

 全国にいる菓子店の仲間がSNSに投稿しているのを見てアマビエの存在を知った知念さん。ゴールデンウイーク(GW)前から菓子作りを始めた。

 GW期間中は例年、端午の節句でかしわ餅の注文などで繁盛する。自粛ムードの中でも店を訪れ、ひいきにしてくれた客に感謝の思いを込めて配った。無料配布は終了したが、反応は上々で、商品として販売することに。「行楽地などになかなか行けない代わりに、和菓子を食べることで季節感を味わってほしい。心の安らぎの足しになれば」と話す。 

 緊急事態宣言が解除され、学校再開も始まり、地域には少しずつ明るい兆しが見えてきた。「皆さんが健康と日常を取り戻せるよう、一日も早い終息への願いを込めていきたい」と菓子作りに精を出す。

 アマビエは石嶺店と当蔵店で販売している。税込みで180円。問い合わせは石嶺店、電話098(884)3813