政府が掲げる防衛力の強化について考えるシンポジウムが1日に開かれ、登壇した安全保障に詳しい専門家が「戦争を回避する方法を外交を通して模索すべき」と訴えました。
シンポジウムは外交や安全保障政策を研究する「新外交イニシアチブ」が開いたものです。
この中では元内閣官房副長官補の柳澤協二さんらが登壇し、政府が抑止力の強化のために反撃能力の保有など軍備の増強を掲げたことについて、相手国の緊張を高め逆に戦争を招くリスクを高める恐れがあるという考えを示しました。
▽柳澤協二元内閣官房副長官補
「国民の安全を守るためにやるんだということが、逆にもっとたくさんのミサイルが飛んでくるような状況が生まれてくる。本当に守りたければそもそも戦争をしないことが一番確実なんだということですね」
柳澤さんは「政府に戦争を避けるという考えが欠如している。台湾有事を起こさないための外交を死に物狂いで模索すべき」と訴えました。