沖縄自動車道で実施されている料金の割引について、NEXCO西日本は来年の4月以降も継続する場合はETCを付けた車両のみを対象とすることを発表しました。ETCの普及を図り混雑の緩和や事故の防止につなげる狙いがあります。

本島を縦断する鉄軌道がなくインフラが限られている沖縄の交通事情を踏まえ、沖縄自動車道では全ての区間で全ての車両を対象に特別割引が実施されています。

割引率は35.5%となっていて、正規料金で1610円に設定されている那覇ー許田間は1040円で通行することができます。

この特別割引は来年3月までの実施が決まっていますが、NEXCO西日本は来年4月以降も継続する場合はETCを付けた車のみを対象にする方針を発表しました。

▽延総史記者
「NEXCO西日本が割引の対象をETC車だけに絞る理由は、ETCの普及が料金所の混雑の緩和や事故の防止につながるとされているからです」

NEXCO西日本によりますと、沖縄自動車道におけるETCの利用率は昨年度でおよそ66%と全国平均の92%より大幅に低くなっています。

こうした事情が料金所の一般レーンの混雑を招く要因となっていて、2019年度には料金所付近でおよそ140件の渋滞が起き、100万台当たりの追突事故は西日本管内の平均の2・7倍となっています。

NEXCO西日本の試算ではETCの利用率が90%になると渋滞やそれに伴う事故はほぼ解消するとしています。

またETCを付けた車は特別割引のほかにも30%の深夜割引や平日の朝と夕方に最大50%を割り引く対象となっていて、NEXCO西日本ではETCの利用促進に向けた取り組みを進めることにしています。