今月フィリピンで行われた陸上のアジアマスターズ。日本代表として出場した県出身の譜久里武選手が4×100mリレーで世界新記録を樹立しました。

「バトンをつなげないかもしれない」

記録の裏には譜久里選手の「覚悟の走り」がありました。

アジアマスターズ陸上、4×100mリレーに出場した日本代表。

2走の北京オリンピック銀メダリスト朝原宣治選手からトップでバトンを受け取ったのは、県出身の譜久里武選手。

トップを守りアンカーへ。後続を大きく突き放し、日本代表が優勝!

44秒42と14年ぶりに世界記録を更新しました。

譜久里武選手
「世界記録を目標にやってきたので、世界記録が表示されたときは嬉しさより一安心というのが正直な気持ちでした」

4人で日の丸を掲げた譜久里選手の左足を見ると、テーピングが。

実は、リレー決勝の3日前に出場した100m決勝で左足の肉離れを起こしていたんです。

譜久里武選手
「40メートルくらいでトップスピード上げたときに肉離れをしました。追い抜かれていくのもスローモーションで鮮明に残ってますし、000334〜38もちろんリレーは無理だなと諦めていました」■

遠征で同行しているマネージャーの深沢周史さん
「(本人は)すごいショックを受けていて、私もリレーは無理だと思っていました」

一旦はリレーへの出場を断念した譜久里選手。しかし、世界記録を狙ってきた仲間、サポートをしてくれた人たちに何とか応えたいと気持ちを入れ替えます。

譜久里武選手
「2走の朝原選手と口頭で話をして、走っているときはしっかりとバトンを獲って、アンカーの赤堀選手にしっかりと渡すということだけを集中して、渡し終えたら肉離れしてもいいなという覚悟で走っていました」

「バトンをつなげないかもしれない」

不安や怖さを拭い去り挑んだ大舞台で譜久里選手は見事走り切りました。


譜久里武選手
「ほかのリレーメンバーみんなに助けられ世界記録だと思いますし、肉離れを乗り越えての世界新記録だったので、全国からたくさんのメッセージとか感動したよとか喜んでくれたのですごくよかったなと思っています」

少しでも早くなりたい。もっと活躍したい。向上心の塊、譜久里武選手はこれに満足せず、次を見据えています。

「来年53歳になるので、100mの世界記録更新も視野に入れてトレーニングを楽しく続けていきたいなと思っています」