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今回の事故について防衛省は事故当日に「不時着水」と発表し、「墜落」に修正しました。オスプレイをめぐっては2016年の墜落事故でも政府は不時着水という見解を示しました。
背景に垣間見える政府の姿勢などについて識者に聞きました。

宮澤防衛副大臣
「不時着水に関してはこれは最後の最後まで米側から説明を受けていますけど、最後の最後までパイロットが頑張ってらっしゃったということでございますから不時着水という言葉でございます」

事故当時の状況を把握していないにも拘わらず、アメリカ軍からの報告をもとに事故を不時着水と説明した政府。

沖縄国際大学の前泊博盛教授は不時着水という表現にこだわった政府の姿勢について、アメリカ側に忖度した印象操作を疑わざるをえないと指摘します。

沖縄国際大学・前泊博盛教授
「明らかに誰もが憶測するのは、誰に気を遣っているのかという、『ほら、大したことないでしょ』っていう、風説の流布に走ります。それで国民も不時着だったんだっていうそういう形で深刻な問題として受けとめなくなってしまう。こういう政府による印象操作というのがまかり通ってしまうんですよ。軽微なものに見せようとして印象操作をしてる。あまりにも露骨にやりすぎてると明らかなんですね」

29日夜、沖縄テレビの電話取材に応じた目撃者の男性に政府が不時着水と表現していることを伝えると。

船上から目撃した男性さん
「着水どころじゃない、完全に墜落ですよ。嘘の呼び方をするなんでとんでもない。誰が見ても墜落です」

一夜明けた30日午前、木原防衛大臣はアメリカ軍の報告をうけ「墜落」だと改めました。

2016年、名護市安部の海岸で海兵隊のMV22オスプレイが墜落した際にも政府は「不時着水」と表現。

事故を矮小化するものだと反発が上がり、県も統計上「墜落事故」としました。

沖縄国際大学・前泊博盛教授
「大破・墜落のものについても十分な反省がないという。国民に正しい情報を伝え、自分たちもその情報をしっかりと押さえた上でどう対処するかということを、真摯に考えないといけないと思うんですね」

トラブルが相次ぎ「欠陥機」とも称されるオスプレイが上空を飛び回り墜落の危険に晒されている状況が今回の事故で国民に突きつけられました。

沖縄国際大学・前泊博盛教授
「弱点を抱えている、欠陥を抱えていることに対して、まだ解決策が十分に示されていないのに、飛び回って訓練をしているという。国民は知らされる必要がありますね。そういうところに物言えるようなしっかりとした政治家たちを送り込んでおくことが必要だと思います」

防衛省によりますと墜落事故はこれまで2016年の名護市安部と鹿児島県屋久島沖の2件。部品などの落下・遺失は2013年から2021年までにあわせて7件。緊急着陸にいたっては2017年から今年9月までに24件で、今年だけでみても奄美や石垣、大分などで5件発生しています。

トラブルが相次いでいた中での今回の墜落事故、機体の安全性を懸念する声が高まるのは当然です。

政府には事故原因の究明と再発防止を責任を持って取り組むことが求められています。