日本三大祭りのひとつ、祇園祭。2023年もアツい都の祭が始まります!

7月1日の「吉符入り」から31日の「疫神社夏越祭」まで、1ヶ月にわたって関連行事が行われます。中でも7月14日・24日の「神輿渡御」、7月17日・23日の「山鉾巡行」は祭の花として大勢の見物客が集まることで知られています。

この記事では、2022年に祇園祭を初体験した当メディア編集長の池田が得た、祇園祭の山鉾行事と宵山期間を快適に楽しむノウハウをお伝えするとともに、2023年の最新開催情報をお届けします。

初めての祇園祭!見所が多すぎて自分でミッションを課してみた!


こんにちは!オマツリジャパン編集長のイケちゃんです。お祭り専門会社というクレイジーすぎる弊社に入社して早4年、北海道から沖縄まで全国様々な祭りを渡り歩いてきましたが、実は祇園祭にお邪魔するのは初めてです。

日本三大祭りの一つとしても名高いこの祭りに行けるとなって浮かれ気分でしたが、この祇園祭、下調べをすればするほど面白いことが分かってきます。ただ祭りの様子を伝えて、山鉾の写真を撮影するだけではあまりにももったいない…。せっかくなので、祇園祭ならではの文化や、「動く美術館」と称されるほどの山鉾のディテールはどれだけ凄いのかも伝えたい!

という思いから、取材にあたって3つのミッションを自分に課してみることにしました。


ミッション①:子ども達が売っている粽(ちまき)をGETする
ミッション②:縄がらみ(山鉾を組み立てる際に縄だけで木材を固定する伝統技術)のアップの写真を撮影する
ミッション③:山鉾に散りばめられた動物を写真に収める

特に「ミッション③」がなかなかのエグさ。鶏鉾や鯉山など、動物の名を冠した山鉾はもちろん、そのほか多くの山鉾にも前掛に描かれた獅子や龍、角金具のチョウまで多彩で、その種類は130以上とも言われます。

麒麟に鳳凰、虎、兎、鶏。梟にラクダに八咫烏にライオンに…ギャア!これは覚えるだけでも一苦労!だけどお祭りメディアのメンツにかけて達成せねば…!

というわけで、初めての祇園祭は宵々山から参加して撮影ラッシュに挑むことに。

宵山期間の歩行者天国は人の大洪水で身動きもままならない!だけど…

祇園祭の山鉾巡行を前にした3日間、京都市中心部に位置する四条烏丸周辺の街中は、山鉾や各種展示、山鉾関連商品の販売などが行われる宵山期間となります。

前祭期間の夜の時間帯は京都市中心部の四条通や烏丸通が歩行者天国となるのが通例でしたが、2020年と2021年はコロナ禍の影響で実施されませんでした。

しかし2022年、通常通りの形で開催を目指す祇園祭は歩行者天国を実施。待ちわびていた人々が我先にと足を運んだためか、初日の歩行者天国が始まる15日18時には同エリア最寄りの四条駅・烏丸駅は既に人の渦。階段を上がって街に出れば、見渡す限りの人・人・人!

祇園祭山鉾と四条通を埋め尽くす人々

「神田祭」「青森ねぶた祭」「阿波おどり」を始め、全国の名だたる祭りに足を運んだ筆者もこれには驚きました。宵々山の人出は約25万人(午後9時半時点:京都府警発表)、宵山にいたっては約30万人(午後9時半時点:京都府警発表)が来場していたとのこと。30万人は東京・吉祥寺駅の1日の乗降者数や、東京都豊島区の総人口とほぼ同じです。

例えるなら超満員のスポーツイベントや大型ライブにおける駅までの帰り道のような、なんとか前に進むのが精一杯の状態が延々と続きます。

↓の山鉾マップに紹介されているように、四条烏丸の路地に前祭だけで23もの山鉾が建てられるので、ここに数十万人が集結するとなるとそりゃ大ごとですよね。

このポイントを選んだ理由としては

①車線が膨らんでいる
ズームレンズで撮る際に多少の角度を確保したほうがいいかも?見送りも取りやすいポジションをGET。

②大丸デパートが背景に映り込む
歴史ある大丸京都店と一緒に撮れれば京都感UP?

③日陰になる
当日の天候は晴れ!待機時間含めて3時間以上の長丁場なので、体調管理もマスト。

もちろん、祇園祭に慣れている方はもっと良いポイントを存じているでしょうが、ここは素人が頑張って導き出した答えとしてご勘弁を。

気になる結果としては…

長刀鉾

岩戸山

船鉾

菊水鉾

など、祇園祭らしさの溢れる山鉾の数々に、

「ミッション③:山鉾に散りばめられた動物を写真に収める」も

蟷螂山蟷螂山のカマキリ

木賊木賊山のコウモリ

芦刈山のライオン芦刈山のライオン

などと、なんとか撮影に成功してクリア!

「やりきった!」達成感はありつつも、やはり巨大な山鉾が動く姿や豪華絢爛なタペストリー、優美な所作やお囃子に、いち見物客としても感動を与えてもらい大満足の中で帰路につくのでした。

 

この記事では筆者が「初めての祇園祭」で得た体験をご紹介しましたが、お役に立つ情報はありましたでしょうか?

祇園祭の開催期間は7/31まで。前祭の山鉾巡行が終わった後も後祭の山鉾建てが進み、毎年7月24日は後祭の山鉾巡行が行われます。

また、祇園祭にはこの記事で紹介しきれなかった「山鉾の辻回し」「屏風祭り」「お会所の開放」「御輿渡御」など、他の見所も盛りだくさんです。

初めてのあなたでも大丈夫!ぜひ日本三大祭りのひとつ、祇園祭を楽しんでみてくださいね!

2023年最新開催情報!

7月1日〜18日
吉符入り 各山鉾町

1日
午前10時 長刀鉾町お千度 八坂神社

1日〜11日
二階囃子 各山鉾町(鉾・曳山のみ)

2日
午前10時 くじ取り式 京都市役所 市会議場
午前11時30分 山鉾町社参 八坂神社

3日
午前10時 神面改め(しんめんあらため) 船鉾町

5日
午後3時30分頃〜 長刀鉾稚児舞披露 長刀鉾町

7日
午後2時 綾傘鉾稚児社参 八坂神社

10日〜14日

前祭山・鉾建て 前祭各山鉾町

10日
午後4時30分〜9時 お迎え提灯 氏子区内
午後8時頃〜 神輿洗(みこしあらい) 四条大橋

12日〜13日
前祭山鉾曳き初め・山舁き初め 前祭各山鉾町(鉾・曳山、一部舁山)

12日〜16日
夕刻より 山鉾上での囃子 前祭各山鉾町(鉾・曳山のみ)

13日
午前11時 長刀鉾稚児社参 八坂神社
午後2時 久世駒形稚児社参 八坂神社

14日〜16日
前祭宵山 前祭各山鉾町

15日
早朝 斎竹(いみたけ)建て 四条麩屋町
午後8時 宵宮祭 八坂神社

16日
午前9時 献茶祭 八坂神社
夕刻より 宵宮神賑奉納行事(よいみやしんしんほうのうぎょうじ) 八坂神社

17日
午前9時〜 前祭山鉾巡行 氏子区内
くじ改め 四条堺町

午後4時〜 神幸祭 神輿渡御 八坂神社〜四条御旅所

18日〜21日
後祭山・鉾建て 後祭各山鉾町

20日〜21日
後祭曳き初め・山舁き初め 後祭各山鉾町(鉾・曳山、一部舁山)

21日〜23日
後祭宵山 後祭各山鉾町(鉾・曳山のみ)

23日
午前9時 煎茶献茶祭 八坂神社
午後 護摩焚き 役行者町

24日
午前9時30分〜 後祭山鉾巡行 氏子区内
くじ改め 寺町御池
午前10時〜 花傘巡行 八坂神社〜市役所前〜八坂神社
午後4時頃〜 還幸祭 神輿渡御 四条御旅所〜八坂神社

25日
午前11時 狂言奉納 八坂神社

28日
午後8時頃〜 神輿洗(みこしあらい) 四条大橋

29日
午後4時 神事済奉告祭(しんじすみほうこくさい) 八坂神社

31日
午前10時〜 疫神社夏越祭(えきじんじゃなごしさい) 八坂神社境内疫神社