11月1日は日本初の洋式灯台「観音崎灯台」の起工日であることから、「灯台記念日」に制定されています。そこで今回は、灯台にまつわるトリビアやお祭りについて紹介します。

早速ですが、ことわざの「灯台下暗し」は岬に立つ「灯台」ではなく、日常的な明かりとして使用された「燈明台」「燭台」のことだそうです。ご注意あれ!

神話時代から灯されてきた「常夜灯」

 

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人類が海に漕ぎ出した時代から、灯台は船と海の安全を見守ってきました。

兵庫県東灘区にある保久良神社の境内には、「灘の一つ火」と呼ばれる石灯籠があります。その始まりは、九州のクマソ討伐から帰るヤマトタケルノミコトが、夜に航路を見失った際、保久良神社の灯火を見つけて無事に難波へ帰りつけた頃からだと伝わります。現存する灯籠は、1825年に造られたもので、標高185mの場所にあり60km先からも見えます。防火対策のため電灯となった今も、灘の一つ火は夜通し播磨灘を照らしています。

灯台は、航海士や漁師にとって船の位置を定めるための目印です。そうした海の民の間では、人智を超えた自然への畏敬に端を発した「祈り・願い」を捧げるものの一つとして灯台もあったのだと指摘する研究者もいます。

成人祝い、恋のロマン…人生を照らす灯台の光

 

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往年の名優・佐田啓二と高峰秀子が主演した「喜びも悲しみも幾歳月」(1957)や、妻夫木聡主演「悪人」(2010)など、灯台のある景色が印象的な映画はたくさんあります。灯台は作中人物の心象風景を映し出す象徴なのです。灯台が暗闇を照らす姿や、岬にポツンと立つ姿は、見るものにさまざまな思いを抱かせます。

「灯明台祭」(千葉)

 

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千葉県船橋市の「船橋大神宮」には、船橋沿岸を航行する船の目印となっていた「灯明台」が残されています。この灯明台は、1868年の戊辰戦争で社殿とともに焼失したこともありましたが、1880年に再建。その後1895年まで政府公認の私設灯台として活用されていました。

この歴史ある灯明台は、毎年一度、1月11日に成人の門出を祝うために灯されます。この「灯明台記念祭」では、新成人代表により明かりが灯され、地域芸能の「かっぽれ太鼓」なども奉納されます。灯台の光が人生の道標となるのは素敵ですね。

「恋する灯台」?灯台の魅力、再評価の時!

 

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日本ロマンチスト協会と日本財団では、2016年から19年まで「恋する灯台プロジェクト」という取り組みを行っていました。灯台を「ふたりの未来を見つめる場所」として再定義、再価値化するプロジェクトです。

全国の灯台やその周辺地域から「恋する灯台」や「恋する灯台のまち」を認定し、灯台に訪れる人を増やして海への関心を高めていくことを目的としています。各認定地域では、ワークショップなどが随時開催されています。

 

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これに引き続き、日本財団は灯台の役割や歴史などの認知を広めることなどを目的とした「海と灯台プロジェクト」に取り組んでいます。様々な分野と連携し、灯台の新たな活用法を考えながら、海と人を結ぶ「海と灯台のコミュニティ」の活性化を目指しています。

11月は「海と灯台ウィーク」!灯台で祭が目白押し!

灯台

11月1日の「灯台記念日」に合わせ、「海と灯台プロジェクト」では11月初旬を「海と灯台ウィーク」と位置付けており、全国で様々な灯台イベント・まつりが開催されます。

入道崎灯台(秋田)

 

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男鹿市入道崎の入道崎灯台では、「入道崎灯台フェス」が開催されます。当日は灯台が一般公開されるほか、普段は入れないレンズ室に入れる見学会が目玉です。夕方からはライトアップされた灯台からレーザーマッピングが行われ、壮大な音楽とともに幻想的な光景が広がります。

日時:2023年11月04日(土)10:00〜18:00
場所:入道埼灯台(秋田県男鹿市北浦入道崎)

荒埼灯台・加茂港西内防波堤灯台(山形)

 

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山形県鶴岡市の荒埼灯台・加茂港西内防波堤灯台では、『〜灯台の歴史と役割、そして未来へ〜「2つの灯台ものがたりin加茂」』と題したイベントが開催されます。2つの灯台の歴史と役割を学ぶ灯台見学ツアーとともに特別ディナーコースもついたプログラムです。

日時:2023年11月3日(金・祝) 15:30〜20:00(受付開始 15:20〜)
場所:渚の交番カモンマーレ 3F(山形県鶴岡市加茂字大崩595-4)

禄剛埼灯台(石川)

 

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国内初の日本人技術設計による石造の西洋式灯台・禄剛埼灯台では、「さいはての灯台マルシェ」が開催されます。当日はキッチンカーが多数出店するほか、灯台の歴史を伝える紙芝居の上映やグッズ販売が行われる予定です。

日時:2023年11月4日(土)10:00〜16:00
場所:道の駅狼煙(石川県珠洲市狼煙町テ部11番地)

太東埼灯台(千葉)

千葉県九十九里浜の最南端にある太東埼灯台は、2019年に「恋する灯台」に認定された灯台です。毎年5月には「太東岬灯台まつり」、毎年11月には「みんなでつくる花咲く灯台」として地元小学校と提携したイベントがあります。

日時:2023年11月1日(水)13:00〜15:00(雨天中止)
場所:太東埼灯台(千葉県いすみ市岬町和泉)

釣島灯台(愛媛)

 

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愛媛県松山市の釣島灯台では、点灯150周年を記念して「釣島灯台・旧官舎150周年記念シンポジウム」が開催予定です。ミュージアムカフェでは、11月8日までオリジナルメニューが提供されます。

日時:2023年11月3日(金・祝)13:30〜
場所:「坂の上の雲ミュージアム」(愛媛県松山市一番町3丁目20)2階ホール

室戸岬灯台(高知)

 

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高知県室戸市にある室戸灯台では、毎年「室戸岬灯台まつり」が開催されます。当日は、普段立ち入れない内部が一般開放され、灯台点灯を見学可能です。

日時:2023年11月3日(金・祝)  11:00〜19:00
場所:室戸岬灯台(高知県室戸市室戸岬町6939)

細島灯台(宮崎)

宮崎県日向市にある細島灯台では、灯台の見学会が開催されています。普段は立ち入ることができない、現役の灯台の内部が見学できる貴重な機会です。参加には事前予約が必要となるので注意してください。

日時:2023年11月1日(水) 13:00〜15:00
場所:細島灯台(宮崎県日向市細島)

残波岬灯台(沖縄)

 

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沖縄県読谷村の残波岬灯台では、「燈の守り人 幻想夜話 残波岬灯台 上映会」が開催されます。
残波岬灯台の歴史や物語をボイスドラマ化した動画が灯台に投影され、物語を聞きながらイルミネーションや灯台の風景を楽しむイベントです。

日時:2023年11月1日(水)〜11月5日(日)17:00〜19:00(日暮れの頃にスタート)
場所:残波岬灯台(沖縄県中頭郡読谷村宇座)

他にもある!灯台まつり!

©️スージー小江戸

これまで紹介した以外にも、各地域で灯台にまつわるイベントが行われています。
その他の全国の灯台まつりは、以下の通りです。

えりもの灯台祭り(北海道)

 

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北海道えりも町では、「えりもの灯台祭り」が毎年8月中旬の3日間、開催されます。

経ケ岬灯台まつり(京都)

 

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京都府京丹後市の経ヶ岬灯台では、「経ケ岬灯台まつり」が毎年5月上旬に開催されます。

崎山灯台まつり(石川)

 

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石川県七尾市の能登観音埼灯台では、「崎山灯台まつり」が毎年5月下旬に開催されます。地域伝統の鵜浦豊年太鼓が奉納されます。

男木島灯台祭り(香川)

 

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香川県高松市の島男木島にある男木島灯台では、2022年9月23日に第1回「男木島灯台しましま祭り」が開催されました。

まとめ

灯台は海の安全を見守る重要な役割を持つ一方、その佇まいから、様々なイメージが投影される存在でもあります。

普段は灯台に行く機会はない方も、この機会に灯台を身近に感じられるイベントに出かけてみてはいかがでしょうか。