5月18日に初期の肺腺がんであることを発表し、療養中だった歌舞伎俳優・中村獅童(44)が28日、都内で行われた『平成二十九年度 秋季公演 松竹大歌舞伎』製作発表会見に出席。11月1日から行われる同公演で舞台復帰することを明かし「お客様に見ていただくものですから『今まで以上に元気がいいな』と言っていただけるように、完全復活したいと思います」と意気込んだ。

 5月末に手術を受けて翌月6日に退院して以降、初の公の場となった獅童は「おかげさまで、体調も順調に回復しております」と笑顔であいさつ。「手術もしたものですから、体力も相当落ちていたので、スポーツジムと散歩で体のケアをしています。7〜8割くらいは戻ってきました」と現状を説明しつつ「ここ1週間でやっと、しゃべっている間にせきが出なくなった。食欲もありますし、体調いいんですよ!」とアピールした。

 療養中の2ヶ月の生活について話題が及ぶと「週刊誌やスポーツ紙がどんな風に書いているのか見て『これはちょっと違うな』と思いながら一字一句しっかりと読んでおりました」と茶目っ気たっぷりにチクリ。「芝居のことを考えないようにと思っていても芝居のことを考えていた。芝居の世界で表現できることの幸せや、毎日毎日生きていることに意味があるんだと改めて思いました」とかみしめるように語った。

 同公演の演目のひとつ「義経千本桜 すし屋」では、いがみの権太を初役で勤めることになるが「復帰できるというのが一番の喜びですし、前からやりたいと思っていた権太という役をやらせていただけることは感慨深いものがあります」と話し「ひとりの男の人間ドラマというものを見ていただけたら。『獅童の歌舞伎を見たら、元気になっちゃった』と言っていただけるような、そんな役者になりたいと思っています」と力強く宣言した。

 一昨年に再婚した妻・沙織さんの献身的なサポートもあったといい「妻のふるさとである岐阜にもリハビリで帰らしていただきましたし、料理も無農薬野菜を使ったものにしてくれたり、にんじんジュースも2リットルくらい飲んでいます」と感謝。写真撮影時には「新人演歌歌手みたい」と苦笑いを浮かべながらも「治りました!」と小さくガッツポーズを作るなど、終始明るいムードで行われた。

 同公演は、新潟県民会館を皮切りに全20都市で11月26日まで上演される。