俳優の稲垣吾郎が、NHK総合で12日から放送される“よるドラ”『きれいのくに』(毎週月曜 後10:45〜11:15)のリモート合同インタビューに出席。劇中で何役も演じ分け、自ら“新しい挑戦”と位置づけた本作のおもしろさを語ってくれた。

 フジテレビ系『平成物語』(2018年)でドラマ初脚本、日本テレビ系の『部活、好きじゃなきゃダメですか?』『俺のスカート、どこ行った?』などで脚本を手掛けた新鋭・加藤拓也氏がNHKのドラマに初参加した本作。

 好きな人の、好きな顔になりたい――という容姿へのコンプレックスを物語の中心にすえ、ほとんどの大人が“同じ顔”をした斬新な世界が描かれる。同じ高校に通う誠也(青木柚)、凜(見上愛)、れいら(岡本夏美)、貴志(山脇辰哉)、中山(秋元龍太朗)は幼なじみ。放課後にカラオケに行ったり、いつもつるんで過ごすほど仲が良いが、最近は異性や容姿を意識して、ときどき、ちょっとぎこちないごく普通の高校生。唯一違うのは、彼らの周囲の大人のほとんどが同じ顔をしている国に暮らしていること。街を歩く大人の男を稲垣、女を加藤ローサが演じている。

 台本を受け取ったとき、稲垣は「内容、企画がけっこう難解でイメージがつきにくかったです」とするも「去年、緊急事態宣言が発令される前に、加藤さんが手掛けたお芝居を見に行ったことがあって、すごく衝撃を受けたんです」と加藤氏の世界観に入り込むきっかけがあったという。そして「よるドラは新しいことに挑戦している枠ですので、(抜てきは)光栄なことですね」と喜んで今回の役柄に挑戦する決意をした。

 ドラマについては「見方によっては、あだち充さんのようなさわやかさ青春ファンタジーに見える。一方でSFホラーみたいなテイストもある。この時代ならこういう作品もあっていいと思う。テレビドラマも新しいことをやっていかないと、というのもありますし、NHKさんで新しい挑戦に参加できることがうれしいです」と人それぞれの捉え方で、様々な楽しみ方がある内容になっている。

 「人間の見た目の優劣を作るなら同じ顔で良いのでは?」という設定の物語で「男は稲垣吾郎、女性は加藤ローサさん…。それは光栄ですよね(笑)」とニッコリ。約10役を演じ分けていることは「例えば、選挙ポスターも僕の顔。タレントさんを起用した広告も僕の顔。街中が僕なのがすごくおかしくて。あとは、なにかをほうふつとさせるような5人組のアイドルグループが全員僕みたいな顔で(笑)。これは気分が良かった。5分の1でやっていたので」とSMAPを想像させるような演出も盛り込まれているという。

 先日には、出演者の写真が分割され、重ね合わさったデザインを用いたメインビジュアルが解禁。これを見た稲垣も「おもしろいですよね」といい「自分がしっかりできているか心配ですけどね。はっきりと演じ分けもしたくなかったし、同じ顔なのに同じ声なのに違う人に見えたりとか…。力量が試されました」と役者としても刺激的な挑戦になった。

 そして「撮影は1ヶ月と少しでしたが、何役も演じるのが初めての経験でした。あとは皆さんがどう受け止めるか。オンエアはこれからなので、リアクションというか世の中の反響がこんなに楽しみな作品はありません。心配もありますが、ワクワクしています」と視聴者の感想も楽しみに待っている。