習慣の専門家に聞いた!コロナ禍でも小さな幸せを見出す方法出会いや人との交流の機会が大幅に減少しているコロナ禍の今、日々の喜びを感じにくいという人も多いのではないだろうか。「教えて!goo」には「新たな趣味を探し中ですが みなさんはどんな趣味持っていますか?」という投稿があった。そこで今回は、行動習慣を研究している佐藤伝さんに、毎日を彩るような習慣や試みを教えてもらった。

■中国後漢朝の考え方を取り入れる

外出の機会が減った状況では、新しい趣味や習慣を取り入れるのは難しい。佐藤さんは、考え方を変えてみることからはじめて欲しいという。

「コロナ禍においてお家時間を楽しむためにはと考えると、『ネットで新しく習い事をはじめること』や『ゲームや映画などを自宅で楽しむこと』などのアイデアが思い浮かぶのではないでしょうか。しかしそれは一時的な楽しみであり、いずれ飽きてしまうかもしれません。意識のベクトルが自分の外側に向かうような趣味では、結局は別の楽しみを求めるようになります。心から満足のいく楽しみに育っていかないのです」(佐藤さん)

この機会だからと何か新たなものを習得しようと意気込んだものの、長続きせずに終わる。そんな失敗に心当たりのある人もいるのではないだろうか。

「この閉塞した状況で落ち込んでしまう人には『壺中天有り(こちゅうてんあり)』という考え方を取り入れてほしいです。これは、中国の後漢朝に記された歴史書にある言葉です」(佐藤さん)

それはどういった考え方なのだろうか。

「簡単にいうと、どんな状況でも自分自身の中に密かな楽しみを発見し、味わい尽くそうという考え方です。渦中に居ながらも、壺の中には俗世間を離れた別世界が広がっているということです。後漢の時代であった1〜3世紀は、天然痘やコレラ、治療法すらなかった肺結核など、数多くのウィルスや菌が蔓延していました。そんな脅威にさらされながらも悠然と生きていくという知恵なのです」(佐藤さん)

コロナ禍でネットでのアクティビティを選択しやすくなっている。しかし新しいものに一喜一憂せず、もっと自分の内面に、自分なりの楽しみを見つけることが重要のようだ。


■人生に向き合う「自分史」とは?

では「自分なりの楽しみ」はどのように見つければよいのだろうか。佐藤さんが強くおすすめする「自分史」作りについて教わった。

「エクセルなどを使い、自分が生まれてから現在に至るまでのシンプルな年表を作りましょう。その表に、自分や家族、友人に関係する出来事、さらに国内外問わずその年のニュース、流行した音楽や映画、ファッションなどを記していきます。次にそれらに対して、自分が抱いた率直な感想を書きます。ポイントとしては、一気に仕上げないことです」(佐藤さん)

アルバムづくりのイメージだろうか。

「たとえば『重大ニュースBEST3』というコーナーを作ってみたり、写真や画像、音楽のリンクを貼り付けたりとカスタムできるのもエクセルなどのソフトウェアの魅力です。辛かったことも自分と向き合うことで『これが人生のターニングポイントだったのか』と気づくことができるかもしれません」(佐藤さん)

自分史と平行して、日々の行動を表に書きだしてみるのも効果的だという。

「朝目覚めてから夜眠るまで、小さな習慣でよいからリストアップしてみてください。朝の習慣で例を出すなら『1.口をすすいでうがいをする』『2.歯を磨く』『3.白湯を飲む』など、細分化しきちんと書き出します。書き出すことにより『この順番を入れ替えてみよう』や『新しい何かを実践してみようかな』などと楽しみながら、自分の習慣を少しずつ改善できるのです」(佐藤さん)

「人生は、習慣でできており、毎日の習慣こそが人生そのもの」と語る佐藤さん。コロナ渦で大変な状況である今こそ、足元を見つめ直し自分自身をも再構築できる絶好の機会といえるだろう。何かをはじめたいと思いつつ、なかなか行動に移せない人は試してみてはいかがだろうか。

●専門家プロフィール:佐藤伝
行動習慣を研究し「創造学習研究所」を約30年間主宰。日本における朝活のパイオニアとして、15年以上「プレミアム朝カフェ」 を実施。習慣に関する著者は多数で、累計発行部数は150万部を突破している。「行動習慣ナビゲーター」や「ひとりビジネス応援塾」といった自宅で学べる講座も行う。

教えて!goo スタッフ(Oshiete Staff)