愛しい我が子が「魔の2歳児」に豹変するのはなぜ!? 小児科医が解説「魔の2歳児」「イヤイヤ期」と呼ばれ、親を疲弊させることも多い2歳児。「2歳児 すぐ泣き叫んで怒り狂い、暴れまくります」という悩みの投稿が「教えて!goo」にもされているが、そもそも、なぜ子どもは2歳になると反抗的な言動をするようになるかご存じだろうか。医学的に解説しよう。

■神経の伝達が効率化し、感覚・運動・言語能力が発達

まず、2歳になるとどのような行動が見られるのか。All About「家庭の医学」ガイドである清益功浩先生にお話を伺った。

「2歳は、何でも自分でやると言うようになり、親の言うことをなかなか聞かなくなる反抗期ともいわれています。自己主張ゆえに、子ども同士で喧嘩もしたりします。母親から離れ、母親以外とも人間関係を作る時期です。我慢できなかったり、わがままのように聞こえる主張をすることもあります。でも本当にわがままかどうかは、しっかり子どもを見てあげたいものです」(清益先生)

後述するが、わがままに見えて実は寂しさの裏返しだったりすることもあるようだ。では、なぜ2歳になるとこのような行動が見られるのだろう?

「神経は、髄鞘と呼ばれるもので覆われるようになると(髄鞘化)、神経の伝達が効率的になります。脳の中で、感覚などを支配する領域や運動を支配する領域での髄鞘化は、1歳半をピークに、2歳までに完成していきます」(清益先生)

脳の神経で感覚や運動の領域が発達していくため、歩行が可能になったり、言葉の発達が見られたりするという。

「言葉を発することで、思考能力が出て、自分の主張を訴える時期になってきます。1歳半〜2歳は、言語発達が急速に進む時期です」(清益先生)

言葉を口にすることで思考力が深まり、自我の意識が芽生えてきたからこそ、反抗的な態度をとるようになる。順調に成長している証拠ともいえる。


■叱るよりもほめることを心がけて

それでは、子どもが過度なわがままを言ってきて困った場合、どのように接したらいいのだろうか。

「子どもを怒るのでなく、上手に叱ることです。叱るというのは、相手をよくしようとする行為です。なぜ、いけないのかを、相手に伝えるのが叱ることです。怒るというのは、自分の感情を相手にぶつけるだけです」(清益先生)

叱ると怒るの違いに注意し、良い行動は、上手に褒めてあげることが大切だ。

「できなかったことを叱るより、できたことを褒めるようにします。そして、子どもの甘えを許し、寂しい気持ちに対して寄り添って助けてあげることです。子どもも親とは異なる別人格であることを意識し、子どもの目線で、子どもの気持ちに寄り添ってあげることも大事です」(清益先生)

何かと不安になりがちなイヤイヤ期。「うちの子大丈夫?」と思ってしまうこともあるかもしれないが、それは成長の証。一人の人間として尊重することを意識し、接してあげよう。

●専門家プロフィール:All About「家庭の医学」ガイド 清益 功浩
医学博士。日本小児科学会認定専門医、日本アレルギー学会認定専門医・指導医。他にもメンタルヘルスマネジメント始め、法律、経済、化学などについて多岐に渡る資格を有する。

(酒井理恵)

教えて!goo スタッフ(Oshiete Staff)