新型コロナウイルスの影響で、自転車通勤に切り替えたという人も多いことだろう。しかし、気温が上がるこれからの季節は“汗だく出勤”というリスクが待ち構えている。特にシャツやジャケット着用の日に、ドロドロになって出勤するのは避けたいところだ。

そこで活躍するのがeバイク。なかでも高性能の電動アシスト機能が付いた“性能追求型”のeバイクなら、時間がない朝も焦らず快適に長距離走行できる。さらに、日本の車道に申し訳程に設けられた自転車レーンでは、ある程度の速度がないと自動車の邪魔になって危険も増す。そういう意味でも、性能追求型eバイクは心の余裕につながるのだ。

そこで今回は“バイクマニア”として豊富な知識を持つスタイリスト稲田一生氏とともに、デザイン·性能ともに第1級と思われる3つの性能追求型eバイクを紹介する。稲田氏には実際に車道で試乗してもらい、リアルな乗り心地を体験してもらった。スペックと魅力、乗り心地、楽しみ方を徹底解説していく。

「街乗りのための、最強の一台!」/ジャイアント「ESCAPE RX-E+」

競技モデルから街乗りモデルまで、高性能高評価でおなじみのブランド ジャイアント

スタイリストとして活躍する一方、プライベートではロードバイクレースの最高峰『富士チャレンジ200』アマチュア部門で優勝するほどの実力を持つ稲田氏。普段からトレーニングも兼ねて、自宅の横浜から都内までロードバイクで移動することもあるという。

そんな稲田氏に、まずは性能、価格、デザイン全てにおいて満足度が高く、バイカーたちから根強い支持を受ける「ジャイアント」の最新型「ESCAPE RX-E+」に試乗してもらった。

「eバイク、いいですよね。日本ではまだまだ高級嗜好品という認識が強いですが、欧米では普段使いとしての需要が爆発的に高まっているみたいです。むしろ供給が追いついてないくらい。最新型なら電池も100kmは持つため、充電を気にするする面倒もありません。その点も人気が高まっているポイントかと。なかでも、ジャイアントのeバイクは街乗りに最適と聞いていたので一度乗ってみたかったんです」

視認性に優れたセントラルメーターは、スマホの充電を可能にするマイクロUSBポートを搭載

「軽量なアルミ製フレームで、軽く、早く、走れるように設計されてますね。加えて、ドライブユニット(電動アシスト)にヤマハ製、モーターをパナソニック製、リアディレイラーにはシマノの変速機が採用されていて、各ジャンルのトップブランドで固めたまさに最強の一台。

だから、乗り心地はもう言うことなしです(笑)。特に変速操作がスムーズ! 漕ぎ出しの急な加速感もないし、ナチュラルな電動アシストで、軽い走行感が楽しめますよ。しかもセントラルメーターにマイクロUSBポートを搭載しているので、走りながらスマホの充電もできるんです」

スタンドは標準装備。街乗りのシーンでは絶対便利だ
サドルの調整もレバーひとつで簡単

街乗りに最適と謳われる「ESCAPE RX-E+」は、まさにかゆいところに手が届く1台なのだ。

さらに、稲田氏が目をつけたディテールが、サドルとスタンドだ。

「ロードバイクやマウンテンバイクは、スタンドがないのが当たり前になってきていますが、こちらはしっかり装備されています。サドルの高さ調節が片手で簡単にできるのも嬉しい点。友人や家族間で貸し借りもしやすく、まさに普段使いに最適ですね」

〈商品概要〉
商品名:ジャイアント「ESCAPE RX-E+」
価格: 30万8000円
サイズ445(XS),485(S),525(M)mm 
ウエイト:20.0kg(445mm)
機能:モーターアシスト(110km/1回の充電)、10段ギア、マイクロUSBポート搭載
公式サイト:ジャイアント「ESCAPE RX-E+」

「通勤もツーリングも快適に乗れる」/ヤマハ「YPJ-EC」

本格派ロードバイクを扱いやすいフラットバーハンドル仕様に

続いて紹介するのが、信頼性の高い国産「ヤマハ」の「YPJ-EC」。快適性、実用性、多様性を兼ね備えた、幅広いニーズに応えたオールマイティな一台だ。なかでも欧州で好評を得た同ブランドオリジナルの「PW Series SE」ドライブユニットは見物だ。

「通勤や街乗り、長距離ツーリングにも対応できるハイスペックを誇るのが、ヤマハのeクロスバイク。特に優秀なのがドライブユニットで、5つの走行モードから選択でき、道路状況に合わせて電動アシストを設定できます。また、適度なタイヤ幅により、スポーツ性能はもちろん、通勤からツーリングまで幅広く対応しています」

視認性に優れたコンパクトマルチファンクションメーターを搭載。人間工学に基づいたエルゴノミック形状のスイッチはグローブをしたまま操作が可能。マイクロUSBポートも搭載、スマートフォンへの充電可能

視認性に優れたコンパクトマルチファンクションメーターも搭載。人間工学に基づいたデザインにより、走行中でも簡単に操作が可能だ。上述した一台と同様に、マイクロUSBポートを搭載しているので、走行中のスマートフォン充電も可能である。

ハンドル中央部には新型バッテリーランプを装備。コンパクトなサイズながら安定した明るさを実現

「ハンドル中央部にはバッテリーランプが装備されています。元々付属しているバイクって少ないので、これもありがたいですね。デザインも格好いいし、文句なしの一台! 

あと忘れちゃいけないのが、バッテリーの長さ。3.5時間の充電で、スタンダードモードなら109km、プラスエコモードなら222kmも走行できるんです。バッテリー残量や残りのアシスト走行距離も教えてくれて、とにかく優しく便利ですよ」

乗りやすさに優れ、簡単でストレスフリーな操作性が魅力の一台だ。

〈商品概要〉
商品名:YPJ-EC/ワイピージェイ イーシー
価格: 28万6000円
サイズ530(S),550(M),580(L)mm 
ウエイト:19.8kg(Mサイズ)
機能: 18段変速、マイクロUSBポート搭載など
公式サイト:ヤマハ「YPJ-EC」

「もはや近未来の自転車!」/スペシャライズド「Turbo Creo SL」

カーボンフレーム製のCreo SLは、クラス最軽量のe-bikeで競合製品よりも数キロ軽量

高性能eバイクの中でも、他の追随を許さない圧倒的なハイスペックで知られる「スペシャライズド」。価格帯も超一級で簡単には手が出ないが、そのなかでも手に入りやすいのがこちらのモデルだ。とはいえ高級eバイクに間違いはないが、すぐには手に入れることのできない人気の高さ&希少さで、ライダーたちを虜にしているという。その凄さを、富士スピードウェイで平均時速40km走行する稲田氏に体感してもらった。

「まさしく近未来の一台ですね。例えるなら、漫画『ドラゴンボール』に出てきた孫悟飯が、パオズ山から西の都の学校に通っていたときに乗っていた自転車。まるで飛んでいるかのような乗り心地なんです。電動アシストがなくても、楽々とペダルを漕げます」

それもそのはず。カーボンフレーム製ゆえ、重量は約13.8kgと超軽量。アシストがなくても、軽い乗り心地で楽しめる一台なのだ。さらに10年に及ぶ研究開発や、実走テストに裏付けられた、パワー、重量、サイズ、走行可能距離、ライドクオリティーを完璧なバランスで実現。出力が急に変化して、不安定な動きを見せることも皆無だ。

別売りのレンジエクステンダーを用いれば、走行可能距離を最長65kmさらに伸ばす事も

「2時間半で充電がMAXになり、およそ130km走行できます。しかも、ライド情報を自身のスマホで管理できるから、街乗りからプロライダーまで全ての方にオススメ」

すべてのライダーにフィットするジオメトリーを開発し 、快適にキビキビと走る優れたハンドリングを実現

「ドロップハンドルは、街乗りにも、ロードバイクレースのコースにも最適なデザインなんです。公道のコーナリングもスムーズに操作できそう。高いサスペンション製を誇るフューチャーショックも、振動吸収性が良く快適なので街乗りに最適かと」

荒れたアスファルト路面でも振動を感じさせず、疲労も軽減してくれるCreo SL

「すみません……我慢できず、着替えてきてしまいました……。凄くスピードが出るけど、グリップ力、安定性、そしてブレーキが何より効きますから、本当に街で乗っても安心、安全。これを通勤車としたら……その一日のライフスタイルが変わるでしょうね」

〈商品概要〉
商品名:スペシャライズド「Creo SL Comp Carbon」
価格: 80万3000円
サイズ000mm 
ウエイト:13.8kg
機能:モーターアシスト(130km/1回の充電)、18段変速、マイクロUSBポート搭載など
公式サイト:スペシャライズド「Creo SL Comp Carbon」

 稲田一生
1983年神奈川県出身。スタイリスト吉野誠氏に師事し、2017年の独立。以後フリーランスのスタイリストとして、メンズファッションを中心にスタイリングを手掛ける。映画「アウトサイダー」(NetFlix)や「クルマ/Honda」のカタログをはじめ、雑誌やwebなど幅広い分野で活躍している。

取材·文=verb
スタイリング=稲田一生
写真=蜂谷哲実

「ガーミン」「G-SHOCK」「TIMEX」…重要なビジネスシーンでも浮かない“小ぶり”なアウトドアウォッチ5選
「ザ・ノース・フェイス」「バブアー」「スノーピーク」…街から山まであらゆる環境で活躍! ファッション性が高く、高機能なヘビロテアウトドアウエア3選