俺は、サウナ王。サウナには、かれこれ30年以上入り続けている。週6日〜7日、1日に2軒、3軒行くことも当たり前で、年間延べ500施設以上、全国津々浦々のサウナに通っている温浴施設の経営コンサルタントなんだ。「かるまる池袋」をはじめ、全国の有名店もプロデュースしているよ。

この連載では、サウナを愛する俺が、サウナの魅力を少しでもみんなに伝えていこうと思う。サウナは体をディープリラックスに導いて、心まで元気にするパワーもある。だから何かに悩んだ時にも、行ってみてほしい。サウナ施設を出るときには、心が軽くなって、きっとポジティブになっていると思うよ。

今回は、前回紹介した「俺が施設に求めるサウナ施設の“選定基準”」を満たした施設を2つほど紹介するよ。どちらも有名店だから行ったことがある人も多いかもしれないけど、改めて魅力をおさらいしてみてほしい。

サウナ王の常サウナ!サウナ室から見える景色が圧巻の「スカイスパYOKOHAMA」

1996年のオープンから通い続けている、常宿ならぬ常サウナ。いわゆる俺のホームサウナだ。ビルの14階にあるためサウナ室からの眺望は抜群だぞ。

まずはサウナ室から紹介しよう。フィンランド式ドライサウナ室。壁面に希少なケロ材を使用し、ベンチの背もたれに熱伝導率の低いアバチを使用するなど、こだわりのサウナ室だ。

漫画『サ道』の舞台にもなったドライサウナ室。窓があって横浜の景色を一望できる

ちなみに今のサウナストーブは4代目。1996年のオープン当初は、「ニュークリマサウナ」という電気式なのに加湿ができる画期的なサウナストーブだった。当時はまだまだ熱くてカラッカラッなサウナ室が主流だった時代。だから、とても優しくマイルドな熱さなのに十分な発汗ができるニュークリマサウナにすっごくハマって、俺の常宿ならぬ常サウナになったんだよね。

現在は、Havia社製のサウナストーブで、前後に段差を設けて高低差がある配置のツインタワー方式だから、幅射熱がサウナ室内により行き渡るようになっている。スタッフによるアウフグースでは、両方のサウナストーブが使われるけど、奥のサウナストーブにはオートロウリュ機能がついているから、普段から温度と湿度のバランスも絶妙なんだ。

現在、ドライサウナ室に設置されているツインタワー式サウナストーブ

日本唯一(?)のサウナ室内床暖房システムの導入で、90℃前後に均一に保たれた室温と、スタッフによるアウフグースにより、静かな心地良い発汗と、一気に汗が噴き出す発汗の両方が体験できるぞ。

そして、ここのサウナ室にはテレビがない。かわりに、大きな窓があって横浜みなとみらいの景色を見ながらサウナ浴を楽しめるのが最高なんだ! オープン当初は、今のように高層ビルやマンションが周りにはなくて、当時あった高いビルはNTTのビルとランドマークタワーくらい。今みたいに大きなビルが連立してるわけじゃなかったから、サウナ室から横浜の花火が見られたんだ。サウナ室内から見る花火は最高だったな…。

ドライサウナ室から見える美しい夜景

ちなみに俺の一番好きな時間帯は、日の入りと日の出。そのタイミングでサウナ室から景色を見ていると、まるで人の一生を見てるようで感慨深いんだよね。

考え事をしたい時は必ず窓側に座ることにしている。で、快感を求める時はどんづまりが最適。一般的にサウナ室で一番熱いのはサウナストーブ前の最上段なんだけど、ここの場合は体感的にサウナ室の向かって右奥上段、つまりどんづまりの場所が一番熱いんだ。だから、まずは入口すぐの最下段に座って、身体を慣らしてからどんづまりに移動してフィニッシュを迎えると、いい仕上がりになるんだよ。

そしてサウナで体が温まったら、水風呂へGO! 水風呂は、備長炭を通した水だから優しくマイルド。リニューアルしてからは8センチほど深くなった。この8センチの深化はサウナーにとってはめちゃくちゃ重要で、深く浸かれるようになって快感度がアップしたんだよ。

ドライサウナ室のすぐ隣にある広々とした水風呂。「サウナ→水風呂」の動線も完璧!

温度も創業時は17℃程度だったけど、今は15℃程度とかなり冷たくなった。15℃なら、ベテランだけではなくギリギリ初心者でも入れるしね。俺の場合は、吐水口から出てくる底のほどよい水流にあたりながら3分程度入る。入った瞬間は超気持ちよくて、それが少しずつぽかぽかしてきて、冷たさを感じる程度になったら出る感じかな。そして、水風呂から出たら休憩。これが重要なんだよね。しっかり休憩すると、快感の波状攻撃にあうんだよ。

「スカイスパYOKOHAMA」での俺の休憩パターンは、この3つ!

一つ目は、水風呂横のクールダウンジャグジーに移って、そこで休憩する。ここは、温度が30℃前半のクールダウン専用ジャグジー風呂なんだ。その水温と下から出てくるブクブク泡がマッサージ的な気持ち良さと相まって、たまらなく気持ち良いんだよ。ここで10分弱入ってクールダウンしたら、またサウナへGO。

二つ目は、青森ヒバのミストシャワールーム。創業時は打たせ湯だったけど、そこを休憩コーナーに改装したんだ。ミストとヒバの香りのハーモニーを楽しみながら休憩できるのが、超気持ちいい! このコーナーにはイスが3脚あるんだけど、誰もいない時には一番奥の席に座ることにしている。まずはその席で、水シャワーを出しっ放しにして強い雨に打たれる感じを楽しむ。その後はシャワーを止めて、ミスト全開でバルブを徐々に弱くしていきながら霧の中にいる感じでフィニッシュする。最高だよ。

自然光が気持ちい男性の浴場

三つ目は、ミストシャワールームの横、寝湯の向かって右側にある奥の窓側。なぜ、その場所が良いかというと、窓の上からかすかに風が入ってくるから。その優しい風が1/fゆらぎ効果で、本当に気持ち良い。右奥だから、壁が背もたれになってリクライニング的に座れるし、寝湯に使った足とお尻の少しの部分だけ温かくて、上半身は優しい風にあたれるのが最高なんだ。

この3つをその時々で使い分けたり、ミックスしたりして多幸感を満喫している。これが俺のスカイスパでの楽しみ方。他にも、洗い場の裏にずらっと並んでいるイスもおすすめ。上からダクトを通して外気が送風されるようになっているから、ビルの中なのに外気を体感することができるんだ!

ところで、スカイスパには有名なアウフギーサーが多数所属しているんだけど、その中で一番有名なのは箸休めサトシ君。彼はエンターティナー系だけど、彼以外にもいろんなタイプのアウフギーサーがいるので、何度も足を運んで体験してほしいね。それと、アウフグースを体験すると、通常の発汗ではなく強制的にドバっと発汗できるので、それがまた格別。その後の水風呂と休憩は最高だよ。

俺の入り方が参考になったかどうかわからないけど、是非、自分にあったオリジナルの入り方をみつけて、サウナライフを楽しんでほしいな。

【店舗詳細】
「スカイスパYOKHAMA」
住所 神奈川県横浜市西区高島2-19-12スカイビル14F
電話 045-461-1126
営業時間 24時間営業、浴場利用時間は8:30〜10:30を除く
定休 年中無休(年に1、2回定期点検のため休みあり)
アクセス 横浜駅直結徒歩5分
料金 平日2450円(8:00〜22:00)、土日祝・特定日5時間2600円
「フィンランド式ドライサウナ」90〜95℃、水風呂15℃前後

埼玉イチ、冷たい水風呂&日本唯一のミスト機能付き不感温度バイブラあり!「ザ・ベッド&スパ所沢」

所沢駅前にある、駅徒歩1分のサウナ施設。昭和の時代、ある程度乗降客の多い駅前には大抵サウナ施設があったんだよね。なぜかというと、パチンコ屋さんが経営しているサウナ施設が多かったから。1階がパチンコ店で、2階より上にカプセル付のサウナ店というビルって、見たことないかなぁ?

所沢駅の南口を出てすぐの場所にあるザ・ベッド&スパ

今は違うけど、昔は1階がパチンコ屋さんのビルはイメージがイマイチで、賃料を安くしないと2階より上のテナントを見つけにくいって事情があった。だから、パチンコ屋さんが2階より上を自社のサウナ店や焼肉屋にして経営することが多かったんだよね。ザ・ベッド&スパが3階と4階にあるビルも、1階がパチンコ屋さんなんだ。

だから、ザ・ベッド&スパに来ると古き良き昭和の時代を思い出すんだよね。あの頃は活気があってイケイケで、みんな夜遅くまで働いて、飲みに行って、サウナに泊まるという流れ。そして、翌朝サウナから出勤する。それからバブルが崩壊してサウナも衰退していくんだけど、あの頃が懐かしいよ。

さてと、思い出に浸ってないで、そろそろ施設を紹介しようかな。ここのサウナ室はケロ材をふんだんに使用したゴージャスなつくりになっている。ケロ材っていうのは、樹齢200年以上の立ち枯れした欧州赤松で、木の宝石と呼ばれている木材のこと。フィンランドなどの北欧でも、ケロ材は高級木材だからなかなか使えないんだよね。

2020年11月のリニューアルで登場したサウナ室のデュアルタワーストーブ

そのケロ材を惜しみなく使ってログハウス的なつくりにしたのが、ここのサウナ室。貴重なケロ材を使ってるゴージャスなサウナ室って、日本には数えるほどしかないんだよね。しかも昨年、ケロサウナ室の隣にあったミストサウナ室を壊して拡張したから、さらに最高のサウナ室になったよ。

それまでサウナストーブは1基だったんだけど、Havia社製のサウナストーブを2基並べて設置して、デュアルタワーストーブになった上に、2基ともオートロウリュ機能を付加したから、同時に水が落ちて超熱くなるようになったんだ。

拡張した方のスペースは、壁やベンチにヒノキを使って明るいイメージになって、ケロスペースの照度を落とした厳かな雰囲気とは対照的。一つのサウナ室の中に、デザインと明暗の違うエリアが生まれたお蔭で、新旧が上手く融合されているよ。

ちなみに拡張した新しいヒノキゾーンの最上段が、オートロウリュの時にかなり熱くなるんだよ。だから、そこが俺のベストポジション。もちろん、オートロウリュだけではなく、スタッフによるアウフグースもパワーアップ。アウフグースの時にもヒノキゾーン最上段はめちゃくちゃ熱くなるぞ。

ところで、今年から、熊本「湯らっくす」のアウフギーサーとして有名だった増本君が上京して、フリーのアウフギーサーをしながらここで働くことになった。だから、タイミングがあえば彼のパフォーマンスを体験できるぞ。彼の技術は日本でもトップクラスだから、ここに来る時にはアウフグースのスケジュールを確認してみてくれ。

キンキンに冷えた、備長炭強冷水風呂

水風呂は、埼玉県一冷たいと言われている13℃の備長炭強冷水風呂だ。浴槽内には備長炭を敷き詰めたタワーが立っている。シャワーで頭から足の先まで全身を洗い流した後なら、潜水もOK。熱々のサウナの後、13℃は痺れる快感を引き起こすぞ。出た後の爽快感は病みつき間違いなし。もちろん、心臓病や高血圧症など持病のある人は絶対に入ってはダメだし、初心者サウナーも無理は禁物だよ。

ところで、この水風呂は快感を得る上では今でも十分なレベルだけど、今年さらにパワーアップしようとしているらいしよ。

「ザ・ベッド&スパ所沢」での俺の休憩パターンは、この3つ!

一つ目は露天に出て、リクライニングチェアに横になって外気にあたる。ちょっと空気がひんやり冷たくなってきた時季は、これが気持ち良いんだよね。でも、真冬は体温をすぐに奪われて快感もトーンダウンしちゃうから、二つ目か三つ目の休憩がおススメ。

日本で唯一、上からミストが降ってくる不感温度バイブラ風呂

二つ目は、水風呂の後の休憩で入る不感温度バイブラ。設定温度は36℃程度(夏期期間中は33℃程度)。体温と同じくらいで熱さ、冷たさ、を感じにくいから気持ちが良いし、バイブラ機能がさらに快感へと誘ってくれる。水風呂の前にあるから最短で移動できるのもいいよね。すぐに気持ちよくなれるよ。

最近、不感温度バイブラのある施設が増えてきているけど、ここの凄いところは上からミストが落ちてくること。ミスト機能がついた不感温度バイブラは、日本初&日本唯一だよ。下からのブクブクくる泡と上からのミストで、快感のサンドイッチ状態。これを体験できるのはここだけ!

なんと浴槽内の休憩のためのリクライニングチェアが設置されている!

三つ目は、露天にある日本初&日本唯一のバイブラ機能付き、冷まし水中リクライニングチェアでの休憩。温度設定は時季で変えているけど、だいだい33℃程度。不感温度帯よりも少し冷たいから、クールダウン用として最高だし、下からのバイブラ泡でマッサージ的な心地良さを体感できる。なんといっても、他の施設との最大の違いは水中にあるリクライニングチェアだよね。角度のついたリクライニングチェアで横になり楽な姿勢で休憩できるから気持ち良すぎて出たくなくなるんだよ。これにハマった人はかなり多いと思うよ。もちろん俺もその一人。

とにかく、みんなにはいろんな休憩を試してもらって、宇宙への扉を開いてほしいな。みんな、早くこっちの世界においでよ!

【店舗詳細】
「ザ・ベッド&スパ所沢」
住所:埼玉県所沢市くすのき台1−13−1 ガーデンシティ所沢3F、4F
電話:04-2996-6677
年中無休
営業時間 24時間営業、浴場利用時間は3:00〜5:00を除く
定休 年中無休
アクセス 所沢駅直結徒歩1分
料金 スパショートコース3時間1900円(受付10:00〜翌5:00)、スパレギュラーコース(10:00〜翌5:00)
ドライサウナ90〜95℃、水風呂13℃前後

〈プロフィール〉
太田広(おおた ひろし)
温浴事業・温浴施設経営コンサルタント。株式会社楽楽ホールディングス代表取締役。サウナ王の愛称で親しまれている。「かるまる池袋」の他、有名サウナ施設を数多くプロデュース。これまでのコンサルティング施設数は400以上(経営相談含む)。サウナ店には週6日〜7日、1日に2軒、3軒行くことも当たり前で、かれこれ30年以上に入り続けている。マスコミ出演、各種講演など、活動の幅を広げ、日々、東奔西走中。

年間320日以上延べ500施設以上、全国津々浦々のサウナに通うサウナ王の「悩んだらサウナ」Vol.1
サウナ王が最新の“アートサウナ”を体験! 果たしてととのう? サウナの新旧も語ってもらった