アングルはもちろん、静かに流れてくる音楽からも感じ取れるそのナチュラルさ。数あるソロキャンプチャンネルとは一線を画す、ナチュラルテイストで人気のYouTubeチャンネル「モリノネチャンネル」。今回はそのモリノネさんにキャンプスタイルを聞き、ソロキャンプの魅力を語っていただいた。

■穏やかな時を過ごすソロキャンパーの風景

モリノネさんの愛車はランドクルーザー70(通称・ランクルナナマル)。1997年式とやや古いが、この車がとても気に入っているという。ラゲッジには自分のお気に入りギア。フィールドは大分県を中心に九州がメイン。キャンプ場の決め手は、とにかく人が少なく、景色も良く、星が見える場所だと話す。

●作り手の優しさがよくわかる人気ソロキャンプ動画

オールテレーンタイヤがダートを噛み、山道をぐんぐん進んでいく。懐かしいエンジン音、重たいハンドル。乗り心地も決して良いとはいえない。しかし便利すぎる現代の車に自分が求めるものはない。ランドクルーザー70(1997年式)、この車だからこそ感じられる充実感。キャンプフィールドへのアプローチ、運転しながら高まっていく独特のワクワク感はきっとこの車に乗ったことがある人しか感じられないものだろう。

さて、今日のキャンプ地にたどり着いた。ラゲッジからキャンプギアを降ろしたら、早速ソロキャンプベースを作ろうか──。

ソロでも大型のタープを張り広いリビングを確保することも。空の開けたフリーサイトが心地良い。

YouTubeチャンネル「モリノネチャンネル」を運営するモリノネさん(37歳)は2022年7月現在、25.8万人の登録者に支持される人気YouTuberだ。チャンネルを見ていただくとわかるが、その内容にキャンプスタイルの提案やギアのレビューなど実用的要素は少ない。そのかわりモリノネさんの自然やソロキャンプへの造詣をその1秒1秒に感じることができ、見終わった後に不思議と優しい気分になると共に、野外で過ごすことの本質がわかる、そんなナチュラルコンテンツで構成されている。

「2018年頃に始めたYouTubeも26万人近い方に支持されるようになりました。こういう方向性の動画を本格的にソロキャンプをやっている方が見てくださっているのが本当に嬉しいです」

男らしいワイルドなイメージのソロキャンプだが、しかし、その真逆のモリノネさんのナチュラルスタイル。ご自身の優しい口調や人柄が、動画上に反映されているのも人気の秘密であろう。

●ソロキャンプのきっかけは自然が好き、星が好き

ネイチャーストーブで焚き火を熾し、テーブルの上には最小限の光量、レッドレンザーを置いて過ごす。

九州・大分県をベースにソロキャンプを楽しむモリノネさんは、前述の通りランドクルーザー70を操り、月に数回、九州を中心にキャンプ地に出向く。

「ソロキャンプをする目的の一つは星の撮影です。だから大自然の中、人が少なく、人工物や人工の明かりもなく、星が綺麗に見えるというのが僕のキャンプ場セレクトの決め手になります。また、自然の中に身を置いてのんびりするのがなによりも好きなんです。自分の好きな最小限のギアをランクルのラゲッジに詰め込んで、好きなタイミング、自分のペースでのんびり過ごせる、そんなキャンプ場が好きですね」

キャンプ場に着いてソロキャンプのベースを作ったら焚き火を熾す。使うギアはロケーションによってユニフレームの薪グリルやネイチャーストーブ、時にスノーピークの焚き火台だったりとさまざま。そして焚き火が熾ったら早速、コーヒーで一服。

モリノネさんにとって焚き火はソロキャンプの楽しみの一つ。自身のYouTubeチャンネルでも焚き火コンテンツは多い。「焚き火を眺めながらコーヒーを飲む時間が最高なんですよ」。焚き火台もいろいろと所有しており、トライポットを立てることもあれば、ネイチャーストーブでこぢんまり楽しむことも。

「のんびり焚き火を眺めながら湯を沸かし、知り合いに焙煎してもらったコーヒーを挽いてミュニークのテトラドリップで淹れる。お酒をあまり飲まないかわりにコーヒーは何杯も飲みます(笑)」

モリノネチャンネルにアップされている動画の中でもコーヒー関連のコンテンツは多く、その淹れ方もスタイリッシュで格好良い。このあたりからもモリノネさんのキャンプスタイルが垣間見れる。

●コーヒー、焚き火、料理…。全ては「森の音」に通ずる

とにかくコーヒーが大好きだというモリノネさん。友人に焙煎してもらったフレッシュなコーヒー豆を持参し、キャンプ場で挽く。ミュニーク・テトラドリップでゆっくりドリップする時間がなによりも愛おしい。時にフライパンで生豆を焙煎することもある。「本当にたまにですけど、これもまた楽しいです」

設営後にのんびりコーヒーを楽しんだら、場内もしくは周辺の温泉へ出かける。“ソロキャンプ+温泉”こんな楽しみ方も温泉大国・大分県ならではだろう。

そして温泉から帰ったら料理に取りかかる。動画を見てもわかるが、エビとアボカドのアヒージョ、豚バラブロックのスモーク、鳥手羽中のグリル、朝食のマフィンとコーヒーなど、キャンプ料理のバリエーションは実に幅広い。ソロキャンプの醍醐味、ソロ鉄板で焼くステーキももちろん大好き。

「ステーキは簡単なので(笑)」

その様子はモリノネチャンネル内のキャンプ料理カテゴリ「森の中で焚き火とステーキ」をぜひご覧いただきたい。

YouTube撮影がメインのキャンプでは、必然的に見栄えを気にする料理に。「実は簡単なステーキを焼くことも多いんですよ」とモリノネさん。モリノネチャンネルでも料理カテゴリは人気で、彼のさまざまな料理を見ることができる。

モリノネチャンネルのモリは「森」で、ネは「音(ね)」だ。静寂の森の中でかすかに聞こえる音。それは鳥のさえずりだったり、風が木々や葉を揺らす音、小川の流れる音だったり、焚き火の爆ぜる音たったり。モリノネさんの場合はコーヒーを淹れるその小さな音も“森の音”かもしれない。

今後は九州を飛び出し、全国を旅したいという大きな夢を持つ。私たちにどんな“森の音”を届けてくれるか、楽しみである。

【Profile】
モリノネ
デジタルクリエーター・映像作家であり、25.8万人の登録者を持つYouTubeチャンネル「モリノネチャンネル」を運営する人気YouTuber。本格的なソロキャンプ歴は約4年だが、多くのキャンパーに支持される多数のソロキャンプ動画など公開している。
YouTube「モリノネチャンネル」
Instagram:@morino.ne

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