映画「聖地X」で主演を務める俳優の岡田将生さん。同作は、夫との生活に嫌気が差した要(川口春奈さん)は日本を飛び出し、兄の輝夫(岡田さん)が暮らす韓国の別荘を訪れます。突然の来訪に驚く輝夫ですが、要の夫のだらしなさを聞き、心の傷が癒えるまで一緒に過ごすことを決めます。あるとき、「聖地X」と呼ばれる、奇妙な力の宿った未知の土地に足を踏み入れてしまい…劇団イキウメの同名舞台の映画化です。

 オトナンサー編集部では、岡田さんにインタビューを実施。韓国での撮影や役の切り替えなどについて聞きました。

撮影時間に限りがある韓国の現場

Q.台本を読まれていかがでしたか。

岡田さん(以下敬称略)「類を見ない不思議な脚本で、これを入江悠監督がどう料理するのだろうと思いました。この作品を韓国で撮影することがどうプラスになるのか、輝夫という役を、どう面白く演じられるのだろうと考えながら読みました」

Q.韓国での撮影は、どのようなところがプラスになりましたか。

岡田「韓国では撮影時間に限りがあって、なおかつ、週休2日なので、ゆったりした撮影スケジュールの中、入江監督と意見を合わせながら、自由にやらせていただけました。すごく楽しかったです。日本のスタッフと韓国のスタッフがいるので、コミュニケーションが難しいと思っていましたが、毎日、皆さんと会話することで、お互いの理解を深め、撮影に集中できたのでそこもプラスに働いたと思います」

Q.作品選びの基準はありますか。

岡田「いろいろなジャンルに挑戦したいと思っています。監督や共演者の方々と一緒にものづくりをしたいという気持ちで、心が動いている気がします。映画に対する気持ちがあふれていたからこそ、去年、おととしはとにかく、映画の現場にも出たかったのかなと思います。

今年公開された映画を含めて、最近は癖のある役が多かったので、少し偏りすぎてしまったのかなとも思いましたが、いろいろ調整しながら、来年はまた違った役をやらせてもらえる現場があるなら、飛び込ませてもらおうと思っています」

Q.人との出会いが成長になるからでしょうか。

岡田「そうですね、入江監督をはじめ、自分と年齢が近い30代、40代の監督さんと一緒に仕事をする機会が多くなりました。その世代の監督とは感じているポイントが似ていることが多く、現場を通して監督と意思疎通ができてくると、キャラクターを含めて、作品の質が上がっていく気がしています。

いろいろな現場を踏むことで、たくさんの方に知っていただきたいという欲はあります。次のステップアップのために、さまざまな役を演じることで、現場を通して人間力を上げていきたいと思っています」

Q.韓国で印象的だったことはありますか。

岡田「とにかく、皆さん真面目で、オンとオフの切り替えが上手でした。ご飯も、みんなで一緒に同じ場所で同じものを食べるというのは、日本の撮影スタイルの中ではなかなかありません。週休2日など、万全な態勢で撮影に臨める状態を作っているのは素晴らしいと思いました。

今は朝まで撮影することはありませんが、20代は朝まで撮影して、2時間後に別の撮影に入るときもありました。体力的にも精神的にも削られていく撮影スタイルが、いいように働くときと働かないときがあります。若いときにそういうことも経験していたので、韓国での撮影スタイルは驚きでした」

Q.役の切り替えはどのようにされていますか。

岡田「本当に普通の生活をすることです。休みの日にはスーパーに行ったり、ゲームをしたりしてリラックスしています。なるべくフラットな状態で現場に挑めるように、体と心を作っておこうとしています。ずっと働いていたいタイプで、20代はいろいろな現場にもっと行こう、30代は丁寧な仕事をしようと思っていました。でも、今もまだ足りないと感じていて、もっと現場を踏みたいなと思ったりします」

Q.演じる際に意識していることはありますか。

岡田「相手のセリフを聞くことですね。それが難しいことだと最近痛感したので、伝えること、聞くことを重点に、どの役でも気を付けています」

 映画「聖地X」は全国公開中。