子どもの“男らしさ女らしさ”への違和感を描いた漫画「男らしさ女らしさ 育児に必要?」がSNS上で話題となっています。一時期、プリンセスのおもちゃにハマっていた息子について第三者から、「そのうち、男の子のおもちゃに興味を持つから大丈夫」と言われた母親。しかし、「男の子=戦隊モノ」が正しいとは思えず…という内容で「わが家もそうです」「すてきな考え方だと思います」「その子らしさを大切にしたいです」などの声が上がっています。作者の女性に聞きました。

現代はジェンダーレスの時代

 この漫画を描いたのは、漫画家のカコマツ(ペンネーム)さん(36)です。インスタグラムや「すくパラ倶楽部」でエッセー漫画を発表しています。

Q.漫画を描き始めたのは、いつごろからでしょうか。

カコマツさん「子どもの頃、さくらももこさんに憧れて漫画家になりたいと思っていました。夢を諦めきれず、10年くらい前から、漫画家を目指して出版社に投稿していました。SNSで描くようになったのは2016年で、息子を妊娠して臨月の頃からです」

Q.今回の漫画を描いたきっかけは。

カコマツさん「早い段階で言葉を話すようになった息子が会話の中で、自分のこと(一人称)を『私』と言ったとき、身内から、『男の子なんだから僕と言わなきゃダメ』と注意されているのを見て、あらゆることに違和感を持つようになりました。私と同じことを思っている方もいるのではと思い、漫画にしました」

Q.カコマツさん自身も、性別で制限された経験があるのですか。

カコマツさん「私は女の子のおもちゃや服にしか興味がなかったので、そういう経験はないのですが、今思えば、子どもの頃は『女の子なんだから、女の子らしい服を着て、女の子らしいおもちゃで遊ぶのが当たり前』とコントロールされていたように感じます。小学生のとき、アニメの『ドラゴンボール』を見ていたら、祖父から、『女の子なんだから、そんなの見るな』と言われたことがありました」

Q.「男の子らしさ」を言ってくる第三者に反論したことはあるのでしょうか。

カコマツさん「『女の子のおもちゃを欲しがるのはやばいよ、オカマになったらどうするの?』というようなことを言われ、反論したことがあります。『やばいのはあなたの考え方で、息子が幸せならその生き方を応援するのみ。子育ての価値観が違います』と伝えました」

Q.第三者から、「男の子らしさ」「女の子らしさ」について言われることをどのように感じていますか。

カコマツさん「現代はジェンダーレス、多様性が重要視されているのに、まだそんなことを言うんだと正直思います。偏った考え方なのに自分が正しいと信じて、押し付けがましいのも不快です」

Q.もし、子ども自身が「これは女の子のものだ」と言うことがあったら、どう伝えるつもりでしょうか。

カコマツさん「最近、息子がそのようなことを言ったので、『好きなもので遊ぶべきで、男の子のもの、女の子のものという考えは持たなくていい』と伝えました。息子は最近、女の子っぽいおもちゃには興味が薄れてきたようですが、かわいいものが好きなのは変わらないのでそこを尊重したいです」

Q.漫画について、どのような意見が寄せられていますか。

カコマツさん「賛同する意見、自分も同じようなことを身内に言われて傷ついた、園の先生からも言われたなど多くの反響がありました。前時代的な考え方をする上の世代の方が多数いるのは想像がついてましたが、幼稚園や保育園の先生までもが『女の子はピンク、男の子は青』と強要する方がたくさんいることに驚きました」

Q.創作活動で今後、取り組んでいきたいことは。

カコマツさん「今後もジェンダーレスな育児や、感情的にならないようにする育児で得た自分の失敗や成功体験、息子の成長を描いていきたいです。同時に、フォロワーさまから頂いた、女性として生きるつらさなども発信していきたいと思います」